

掲載日:2007年10月31日 試乗インプレ・レビュー
オートバイの楽しみ方はいろいろあるが、DSC4のようなクルーザーはおおらかに構えて、ゆったり流れる風景を楽しむ乗り物だと思う。そんなときに、エンジンが走りを急かしたり、運転に細かな神経を使わせたりするようでは楽しみも半減してしまう。400ccクラスのバイクだと、どうしてもエンジンを回して走らないといけないような強迫観念に迫られるもの。しかしDSC4はそんなことをほとんど考えさせない、どっしりとした安心感とゆとりを与えてくれる性格を持っている。そのため、ゆったりとクルージングを楽しみたいという向きに最適なバイクだといえるだろう。また、確かにこの見た目の大きさに小柄なライダーだと臆するかもしれない。しかし、実際にまたがってみると決してムリではないポジションだとわかるはずだ。
大型二輪免許が教習所で取れるようになり、今はアメリカンに乗りたいと思うライダーのほとんどが簡単に本家のハーレーダビッドソンに手が届く。あえて、わざわざ和製アメリカンを求める必要もないという見方もあるかもしれない。しかし、現在の和製アメリカンは、昔のように本家のコピーを追求しているのとは明らかに違う。そもそも、現在、DSC4のようなモデルのカテゴリーを、メーカー的には“アメリカン”とは呼ばないらしい。アメリカ本国で使われている“クルーザー”というのである。そういう意味で、日本をゆったりと旅したい、クルージングしたい、という向きには、むしろ日本の道路事情や使い勝手にマッチした日本製クルーザーのほうがちょうどいいのかもしれない。DSC4は、アメリカンテイストのバイクとして捉えることもできるが、このクラスにほとんどなくなってしまった、ツーリングモデルのもうひとつの形として、周囲の交通の流れを悠々と泳ぐようなツーリングを快適にしてくれるはずだ。
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