掲載日:2012年04月20日 バイク用品インプレッション
撮影・文/山下 剛
スニーカーでも十分といえることもできるが、やはりライディングシューズの快適さには及ばない。とくに通学や通勤などで日々バイクを走らせるとなると、乗車中の快適さと、街歩きの爽快さを兼ね備えたライディングシューズがベストな選択だ。
今回試したRSタイチの「デルタ・ボア・ライディングシューズ」は、ダイヤルを回すだけで靴紐をギュッと引き絞り、シューズのフィット感を向上させる「Boaレーシングシステム」を採用している。筆者は初めて体感したのだが、ひと言でいうと「便利!」に尽きる。カチカチとクリック感のあるダイヤルを回すたびに、シューズが足と一体化していくのだ。
脱ぎたいときやリラックスしたいときは、ダイヤルを引くだけでロックが外れるのも便利だし、なんといってもスピーディーだ。とくに日本のように靴を脱ぐ機会が多い文化圏では、この機能はまさしく重宝する。
さて、肝心の履き心地は、Boaレーシングシステムで高いフィット感を得られることに加えて、足首のホールド感もやわらかくて動きを妨げない。好みの問題はあるが、トレッキングシューズやワークブーツなどを愛用している人ほど、一度このシューズを試してもらいたい。
ライディングシューズとしての機能も申し分なく、チェンジペダルからのダメージを防ぐガード類、ビブラム社製ソールを採用したグリップのいいソールなど、これ一足あれば街乗りからツーリングまで快適に過ごせる。欲を言えば防水性能があればもっと使い勝手がよくなるのだが、そのあたりは価格との兼ね合いを考えれば妥当だろう。
ここで紹介するブラックの他、グレー/オレンジ、アシッドベージュ、シルバー/イエローなど、ファッション性の高いカラーバリエーションがあり、普段履きするシューズとしても申し分ない。それでいて、サッと気軽にバイクにまたがり、走って行けるバリアフリーを実現している点がすばらしい。
ダイヤルを回すだけで靴紐が締め上げられ、一体感を高めてくれるシステムを採用。緩めるときはダイヤルを引くだけと、シューズの着脱は至極簡単便利。靴を大きく進化させるシステムだ。
49本もの細いステンレスワイヤーを束ね、樹脂コーティングされた靴紐。細いワイヤーはシューズのルックスを引き締めている。細いからといって足に負担がかかることはない。
チェンジペダルからのダメージを軽減するプロテクターをはじめとして、つま先やかかとにも転倒時にライダーへのダメージを軽減するプロテクターを装備。安心感を高めてくれる。
商品名こそシューズとなっているがハーフカットのブーツとなっており、足首のホールド感はしっかりとしていつつもやわらかい。開口部は二重構造となっていて大きく広がり、履きやすい。
カカト部分にはライトを浴びて光を反射するリフレクターを備え、夜間走行での被視認性を高めている。また、カカトにはプロテクターも備えている。ライディングのための機能も万全だ。
靴底は定評あるビブラム社製ソールを採用。普段歩きに疲れにくいのはもちろんのこと、ライディング時の滑りにくさも備える。見えるところではないが、ソールパターンもなかなかカッコいい。
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