掲載日:2026年02月13日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


一世を風靡したレーサーレプリカブームの終焉と入れ替わるように、カウルなし、エンジン剥き出し、バイクらしいバイク「ネイキッド」と呼ばれるジャンルの人気が高まっていた。その火付け役となったのがカワサキのゼファー、その後は各メーカーがリリース。ヤマハから登場したネイキッドがジールだった。
水冷4サイクルDOHC4バルブ4気筒エンジンはレーサーレプリカFZR250Rがベース、高速回転型から、町乗りなどでも扱いやすい低中速を重視したものになっていた。
さらに735mmのシート高、左右各35度のハンドル切れ角など、取り回しやすさ、町中での乗りやすさを追求。またタンク前部に財布やチケットの収納に便利な小物入れ、タンデムシートに取り付けられる付属バッグを装備するなど、利便性にも目を向けられていた。まさにジールの開発コンセプト“人に優しく、人に易しい”だ。
「あっジールだ!」と一目でわかる個性的なデザインは“ジャンプするイルカ”がイメージになっている。確かに、ラジエーターカバーからガソリンタンク、サイドカバー、シート、テールへの流れるような『曲線の美しさ』や『躍動感』は、まさに広い海を自由に泳ぎ回るイルカのよう。右側の後方に2本出しになっているマフラーもデザインにフィットしていてカッコイイ。
スタイリッシュなデザイン、扱いやすいパワーユニット、低いシート高などから、女性ライダーの支持が高かったジール。人気大爆発とはならなかったが99年まで販売され続けた。ヤマハのデザイン性の高さを強く感じる一台なのである。








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