掲載日:2026年06月20日 プロが造るカスタム
取材協力/YSP杉並北 取材・写真・文/ガスグラフィックス

ヤマハ発動機販売は、5月18日付で、2027年1月以降の国内モーターサイクル販売体制を変更すると発表した。
これにより、126cc以上400cc以下の車両は、従来通りのYSP店を含むヤマハスポーツバイク取扱店にて。401cc以上の大型車は、YSP店のみでの販売となる。
つまり、400cc以下はユーザーの利便性を確保しながら、地域密着を維持。大型車については、専門知識を持つスタッフによる高度な整備やアフターサービスを重視した体制となるのだ。
そんなニュースを読んで、ビッグスクーターが流行していた頃は、YSP店も販売だけではなくカスタムを積極的に取り扱っていた時代があったことを思い出した。今回は、そんな懐かしい時代のヤマハ・マグザムをご紹介しよう。
製作したのはYSP杉並北。都内のYSP店の中では、スクーターに限らず他の車種でも積極的にカスタムを手掛けていたという印象がある。
その同店が、2007年頃に完成させたのが、こちらのガンメタリックに彩られたマグザムだった。派手なエアロの装着をせず、過激なローダウンもしない。しかし、ノーマルとは一線を画すちょっと大人の雰囲気に、YSP店としてのこだわりが感じ取れる。

ショート加工とペイントが施された純正スクリーン。フロント下部のリップスポイラーの装着。リアサイドにあるダクトの追加。外装と同系色ながらラップ塗装を施したインナーカウル。さらに、タンデムバーやテールランプカバーなど、細部をブラックアウトしたことで、車両全体の統一感を強調。
大がかりなワンオフ加工は、ダクトやリアテールの内部のみ。マグザムが持って生まれた本来の美しさを重視して、基本的にはボルトオンパーツを選択。そして、メッキとブラックペイントのバランスに細心の注意を払うことで、YSP杉並北はこのスタイルを完成させたのだ。
スクーターの専門店やハードなカスタムショップではなく、正規ディーラーならではの仕上がり。程度良好な社外品の入手が困難となった現代だからこそ、アイデアとセンスというものを参考にできそうな雰囲気が、このマグザムから漂っている。

まだ社外品が存在しなかった頃、純正スクリーンのショート加工は注目を集めていた。左右のウインカー上部に合わせ、かつ塗装を施すことでより一体感がある雰囲気が魅力的。ヘッドライト下部のエアロは、ピットインオートが販売していたフロントリップスポイラー。フロントカウルとフロントタイヤのスキマを埋めて、視覚的なローダウン効果をもたらす隠れた逸品だった。

マグザムのシートは、純正状態でフラットタイプの前後一体型デザインが特徴。その形状をそのまま活かし、表皮を張り替えることで高級感を演出。さらに、タンデムバーをブラックペイントすることで、シート周りと外装類との一体感も表現している。

ハンドルまわりは、メッキパーツをそのまま使用。ブレーキホースやスロットルケーブルもメッシュタイプに交換することで、徹底的にメッキ感を強調。対照的に、このハンドル以外はブラックアウトしていることが、このマグザムが上品さを醸し出している理由のひとつなのだ。

正統派に人気だったMAC MRD製マフラー。ロングボディのカーボンサイレンサーは、ガンメタリック&ラップ塗装のマグザムにお似合いだ。

テールランプは、内部の発光をボスコム製試作品。テールカバーは、キジマのスモークタイプテールレンズカバーを装着した。このカバーは、ボルトオンのため気軽にブラックアウトできる人気商品だったが、すでに廃盤となっている。

リアカウルのサイドには、ワンオフによるダクトを追加。2連フィンタイプのメッシュダクトにより、均一的な印象だったリアカウルが一変していた。このようにワンポイントのオリジナル加工を施すだけで、車両の仕上がりが向上することを証明した。

ブレンボのキャリパーとブレーキング製ローターの組み合わせは、王道以外の何物でもない。純正のフロントフォークとホイールが黒いため、キャリパーサポートもブラックアウトすることで、足まわりの統一感を獲得。








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