三陸海岸丸かじり

掲載日:2007年07月08日 ツーリング情報局東北エリア    

三陸海岸ルート第1弾!
この日は見事な快晴☆

イメージ夏の暑い陽気が訪れると、遠くの海岸まで足を伸ばしたくなります。だって、ここは雪国東北! この時期しか寒さを感じずにバイクで海岸までへは行けませんから…。のんびり寝てなんかいられません。岩手県内の内陸方面より太平洋側の三陸海岸まで到達するコースは何通りかありますが、いずれもざっと片道100kmは超えます。でも、ロングランなんてなんのその! 走りながら綺麗な海を見渡すと、疲れるどころかパワーが増すのであります。行きはカーブの連続な国道455号線を選択しました。

本音を言いますと、私はこの国道がちょっぴり苦手です。「○○コース」とか呼ばれる名所ワインディングコースの場合は「よっしゃぁ~走るぜ!」と気合が入るのですが、ここはデッカイ国道の癖に(と言ったら失礼!?)森林に挟まれ前方の見えないカーブが永遠に続きます。途中は16kmに及ぶ急勾配。決して脅しではないですが、初めて県外から訪れるライダーさんからは「怖かった」、「疲れた」という感想も。気合を入れて臨むことにしましょう。そんなことを考えつつ、先ずは出発点よりひたすらジグザグとカーブを約40km程進みますと、標高700m「本州一厳寒の地」「人造湖としては日本一の美」として知られる「岩洞湖」へ到着します。ここまでのコースは、走り屋さんがビュンビュン飛ばすことでも有名なんです。亀の子ライダーの私はいささかお邪魔でして^^; 譲りながら走る羽目になります。厳寒と言うだけあり、湖が凍りつく真冬には「わかさぎ釣り」としても有名なスポットです。

早坂高原を抜け陸中海岸へ
コバルトブルーの海が美しい

イメージ続いて進むと、白樺とツツジで有名な「早坂高原」を通過します。高原では高山植物が咲き、ベンチでは和やかな人々で入り乱れてました。ここを抜けると、いよいよロング急勾配の開始です。交通量もほとんど無でして、ちょっぴり寂しさが襲い始めます(ヘタレ?)。いい加減、どこまでこの勾配が続くのだ~!と思いながらながら進みますと、やっと心落ち着く人混みが! ホッ。険しかった455号線をようやく抜け、待ちに待った太平洋側国道45号線の「陸中海岸」へ到達しました。陸中海岸中心部として最も有名なスポットと言えば「浄土ヶ浜」でしょうか。あまりに有名な観光地ではありますが、ここは何度訪れても飽きません。ふと数えてみましたが、今シーズンだけでも既に5回も来ちゃってることに気付きました(笑)。

イメージ45号線を右折した後、浄土ヶ浜まで辿り着くためのルートですが、短いながらもカーブが楽しく、磯の香りで包まれた潮気は、まるで浄土ヶ浜へと優しく導いてくれるかのようです。ここは名所なだけに二輪駐車場と警備も完備されていますので、初めての方でも心おきなく向かえる場所だと思います。「コバルトブルーの海・白の岩肌・緑の松の木」の三重奏は、一見の価値アリです! 透き通った水辺ではウミネコが飛び交ってますが、餌付けとして「かっぱえびせん」が大量販売されてたのにはちょっと笑いました。また「めかぶ茶」、「こんぶ茶」や、銘菓「いかせんべい」の試飲/試食も何気に嬉しかったりします。海を眺めながらベンチで食する豊富な魚介類メニューのランチは至福の一時。個人的にお勧めのメニューは、イカやホタテが丸ごと入った「浜冷麺」でしょうか。豊富な魚介類と岩手名物の盛岡冷麺を同時に堪能出来ます。景色も去ることながら、ついつい豊富な海の幸メニューやお土産コーナーに目を奪われる私でした。

イメージここより南下する場合は、沿岸と言いつつも意外に森林に挟まれています。ただ、途中に何箇所か点在する停車場にて海岸を見渡すことが可能です。停車場を見逃さず、大らかな気持ちで走りましょう。中でも「陸中海岸国立公園茂師海岸」は、手前はゴツゴツした岩肌が見え、いかにもなリアス式海岸が体感出来ます。そして遠目に見渡すと青空と澄み切った海が一体化! 思わず時間が経つのを忘れて見入ってしまいました。帰路は今春に開通したてホヤホヤの「新仙人トンネル」を経由する釜石街道の国道283号線で向かいました。このトンネルは約4kmにも及びますが、お陰で内陸と沿岸との所要時間が約20分も短縮されました。散々沿岸を堪能し、気が付けば既に夕方。。。夏場でもやっぱり日が暮れると肌寒く感じます。早々と帰路へ向かいました。

三陸海岸への別ルート
新緑の森を抜け海へ至る道

続いて三陸海岸ルートへのコース第2弾! 午前には雨も止んでくれましたが、妙に蒸し暑い日でした。行きは国道106号線を選択しました。別名、宮古街道とも呼ばれます。片側は渓流、もう片側は森林に挟まれた、さまざまな景観を堪能出来る贅沢なルートです。前方が見渡せる心地良いカーブでゆったりとした気分で走れるので、とてもお気に入りのコースでもあります。比較的ライダーさんとも多くすれ違うコースですね。一方飛ばすドライバーさんも多いせいか、途中の区界付近にはオービスも設置されてます。くれぐれも安全第一で走りましょう。

イメージ三陸と言えば真っ先に海の幸を想像するかもしれませんが、それではちょっとベタなネタ!? そんな理由で目指すお食事処は106号線より40号線へ入り、宮古市街へ入った先に構える名店「天ぷら宇和島」の「天ぷらアイス」です。名店の天ぷら店で修行を積んだ店主とのこと。これはまず天ぷらを頂かない訳にはいかないです! メニューも豊富で、丼モノ・麺類・天むす・一品料理までずらり。でも、うどんが好きな私は「天ざるうどん」を頂きました。ジューシーな衣とうどんのシコシコ感はボリューム満点。カウンターの店内に加え県外より訪れるお客様も多いせいか、店主を囲み会話も和やかに弾みます。そしていよいよ「天ぷらアイス」。一見、殻付きホヤ?っぽいですが…。アイスを包むカステラはほっくりした衣に変身。こっくり風味のアイスは衣の熱さに委ねてまろやかにトロケます。あまりに美味しかったので、迷わずもう一皿オーダー(笑)。今度はちょっと邪道?な食べ方にもチャレンジしてみました。店主も「この食べ方は初めてだなぁ~」と興味津々?でしたが、塩を付けて頂くとより一層深みが増して美味しいのです! おやつ感覚で何個でもイケそう。いつもは気ままフラリ旅なのですが、「天ぷら宇和島」は市街中心部にあると聞き迷うことを想定した私。珍しく前もってアポを取らせて頂きました。結果、丁寧に道を教えて頂いた上、店の外までお出迎え&お見送りして下さいました☆ お陰で迷うこと無く到着。食べて満足。暖かいもてなしに大満足。ここは私の心を虜にしました。絶対にまた行くことを誓います。

陸中海岸を北上
北山岬に向かいます

イメージ心行くままに食を堪能した後は、45号線の「陸中海岸」へ到達します。今度は北上することにしました。南下する場合とは対象的に、海を見渡しながらカーブの連続も堪能できます。一方どんなに晴れた日でも潮気が高く濃霧に当たる確立高しです! 特に私の様に冷え性の方は夏場でもある程度の防寒対策をして走ることをお勧めします。途中から44号線へ右折すると、漁港や海の飛沫を真近に感じながら約20km程のワインディングを楽しんだ先には「北山岬」が待ち受けます。ここには3ヶ所の展望台がありますが、うち1 ヶ所は辿り着くまでの階段が長いこと…。観光客の皆様は息を切らしながら上り下りしてまして、まるでビリーズブートキャンプも凌ぐ?光景でした。それもその筈! 聞けば何と718段だそうです。高さ200mの鋭く尖った黒い断崖は、穏やかな白い岩肌の「浄土ヶ浜」とは対象的な鋭さを感じました。

イメージ再び45号へ出た後は、更に北上し久慈方面へ向かい、国道281号線経由で帰路へ向かいます。この国道を走りすぐに現れる「久慈渓流」では、渓流釣りを楽しむ人々で賑わってました。今回は通過だけでしたが(ゴメンナサイ)「岩手の名水20選」に選ばれた「不老泉」があります。大自然に囲まれた癒しのスポットなのです。特に紅葉時期は最高のルートなので、ここをメインでツーリングする事もお勧めですよ。最後は山形村を経由して帰路へ向かいました。白樺に挟まれた涼しいルートが何とも印象的でして、暑さと潮気の中ガンガン走って痛んだお肌と髪を癒すにはナイスなルートでした。よく、ヘルメットを取った時のサラサラヘア~!なんて言われますが、実際は全く逆ですね(笑)。野放しにして走った場合ですが、ベタ付いて全くクシが通りません。敢えて野放し=痛むと分かっていても、一方では風になびく髪に酔いしれたりします(かなりのアホ)。でも、うんちく抜きに、バイクって楽しいのだ! だから止められない!!! こんな事を沸々と考えならがらルンルン気分で帰路へ向かいました♪

最後に。さすが本州一大きい岩手県(笑)。一回のランにつき300km程のルートでしたので二度に分けてご紹介させて頂きましたが、三陸海岸は場所折々で違った表情を味わえます。今回ご紹介した他にも素敵なスポットや海の幸グルメも豊富ですので、この時期ならばキャンプがてらじっくり走ってみるのも良いかもしれません☆

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

浄土ヶ浜

住所/岩手県宮古市鍬ヶ崎第7地割字臼木

営業/

レストハウス 年中無休 8:30~17:00

マリンハウス 3月下旬~11月下旬

ターミナルビル 4月中旬~11月下旬

天ぷら宇和島

住所/岩手県宮古市向町13-14

電話/0193-62-9989

営業/11:30~14:30、17:00~23:00

定休/不定休(要確認)

MK
プロフィール
MK

27歳、岩手県在住。中型バイクを経て2台目のバイクでハーレーを購入する。土地柄バイクで走ることができる季節が限られるため、時間があれば東北地方を駆け巡る日々。納車後4ヶ月で8,000kmを走った逞しい女性ライダー。

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