残雪武者修行の旅

掲載日:2007年04月24日 ツーリング情報局東北エリア    

残雪で走るエリアは限られる…
それでも気合で走っちゃいました

この度、東北エリアのツーリングレポートを担当させて頂くこととなりましたMKと申します。大型免許歴も愛車であるハーレー歴も、まだ数ヶ月のド素人です。東北は気持ち良く乗れるシーズンこそ限られますが、一度走り出すとつい距離感覚を忘れて走り続けてしまいます。これだけが唯一の取り柄(?)な私です。女性ならではの観点で、ハートフルさを盛り込んだ記事を掲載出来ればと思いますのでどうぞ宜しくお願い致します☆

イメージやっと春がやってきました。北東北人にとっては待ちに待った始動シーズンです! ツーリングレポートの任務を頂戴しまして心も一層ウキウキ♪ さて御当地コースは…! と張り切ってご紹介させて頂く気持ちで満々だったのですが、こちらはつい先日(3月下旬)もドカ雪が襲いました。シーズン中の数百キロ走行に比べ、この時期の走行はいくら「走り屋さん?」と言われる私でも過酷を極めます(><)。むしろ、寒さが何よりの大敵な私にとっては武者修行そのものですw。すれ違うライダーさんも、まだほとんど無に近い時期でもあります。こんな理由ですから(言い訳?)記念すべき第1回目は、地元岩手県「盛岡市」を起点に可能な範囲で走れた内陸コースをご紹介させて頂きます。デッカイ国道と道の駅巡りですけれど勘弁してやって頂ければ幸いです^^;。

イメージ当日は曇り空で辺りはどこを見渡しても残雪が残っていましたが、日中の気温は(珍しく)二桁突破! 「何とかがんばれる!」と、自分へ渇を入れつつ全身ホッカイロ装備で(笑)GOしました! まずは、大道の国道4線より国道396号線へ左折後、そのまま南下します。国道396号線は豊かな自然に囲まれているので、年間を通して季節感を楽しめるコースです。ミンナで和気藹々と走る分には最適でしょう。396号線沿いの「フルーツの里」で有名な「紫波」という地域は私の生まれ故郷でもあります。道の駅「紫波」にはいつも沢山の果物で溢れ(林檎・ラフランス・葡萄)、この時期は林檎が勢揃い! 「あ~食べたいなぁ」なんて思いつつも、バラ売りしてないのが残念です…。甘い物に目がない私は、果物で溢れる甘い香りに誘惑され、ついつい必ず立ち寄ってしまうスポットです。

イメージツーリングのお土産にワイン
100種類の中から選び放題!

396号を真っ直ぐ進みますと、次に現れるのは、私の大好物のワインで有名な「大迫」。こちらは地元産の“エーデルワイン”で有名です。「ワインシャトー大迫」と言う建物では工場見学も可能。中でも“月のセレナーデ”というワインは、リーズナブル且つ連続金賞受賞のワインで、私が一番好きな銘柄です。甘口ワイン党の方には、自信を持ってお勧めできますよ(思わず宣伝してしまったw)。続いてまたまた道の駅へ。次に向かう道の駅「はやちね」は、396号線を左折し「早池峰山」へ向かって13キロ程登る途中にあります。ここまではつかの間の距離ですが、ワインディングと景色と美味しい空気の3拍子を楽しむのには最高のコースです。

イメージ道の駅と言うと、比較的大きな国道沿いにある休憩所的な発想を思い浮かべますが、ここの道の駅は少なくとも私にとっては別格! 閑散としてる絶景の中にポツンとそびえ立っていて、中へ入るとこれまたワインの宝庫なんです。"エーデルワイン”の他に、ここでしか手に入らない直輸入の“オーストリアワイン”が約100種類20,000本、所狭しに貯蔵されています。オーストリアワインセラーとしては国内最大規模だそうで、圧巻の一言! さすが「神楽とワインの里」と呼ばれて親しまれているだけあります。ちなみに20種類のワインが525円で試飲できるんです。あっ、もちろん「飲んだら乗るな~!!」ですよ。「ツーリングお疲れ様!」という自分へのプチ御褒美と勝手に賞しまして、ワインをお土産に買う癖があることは敢えて暴露しますが…笑。道の駅の向かい側には大きなダムを一望できる「水と緑のふれあい公園」と言う公園があります。ここは、オーストリア共和国ベルンドルフ市との友好都市締結30周年を記念して建築された名所。傍らに建設された「ベルンドルフ友好の鐘」は、定時になると鐘が木魂します。この鐘は誰でも鳴らすことが可能だそうです。ダム周辺には、他にもレストラン「ワインハウス湖畔」、「山村文化交流館」、「芝生公園」など文化を堪能出来るスポットが目白押しです。

イメージ実は、ここは私が知るツーリングコースの中では最も大好きなスポットの一つなんです。なぜならば、起点である盛岡より時間にして約1時間程の距離だから。 さすがに雨天時は萎えちゃいますが、たとえ曇り空でも気温が低くても、ここまでなら気持ち良く走るには十分なコースと所要時間! 秋になると紅葉が絶景ですが、この時期も残雪とのコラボレーションがまたまた格別でして、ちょっとだけでも走れる時間がある時は、目下ここを目指して走る癖があります。いつ訪れても美しい景色がお出迎えしてくれるので、嬉しさと感動で寒さも吹き飛んでしまいますね。豊かな緑に囲まれた異空間とでも言いましょうか。私にとっては、そんな癒しのオーラが漂う場所なんです。暖かいシーズン中ならば、このまま峠を越えて繰り出す恰好のコースがいくつも分岐していて、文化の交差点とも呼ばれますが、ここから先のコースはいずれも4月下旬~5月下旬までは雪にて閉鎖状態…。敢え無く引き返すことにしましょう。

ここで、ハタと考える。ここまでの総走行距離にして約50キロ弱。この時点でとにもかくにも寒かったので体中が麻痺状態です。ツーリングもここで引き返して終わりにしようか悩みました。でも、せっかくお化粧よりも時間のかかる防寒体制を整えて出発したことだし(苦笑)、「せっかく走るのだから!」と頭を切り替えまして、再び396号線へ戻り気合のみで(?)「甲子川」という渓谷に沿う豊かな平野街道である国道283号線へと南下しはじめました。

上り坂なのに下り坂
ミステリー坂をご存知ですか?

イメージ続いて「宮守」へ。ここでで待ち受ける名所は、著書「銀河鉄道の夜」で有名な岩手県出身の作家・宮沢賢治をイメージして建てられた「眼鏡橋」が暖かくお出迎えしてくれます。夜になるとスポットライトで一層美しくそびえ立っていて、ドライブデートコースの一角としても是非お勧めです☆ 宮守はわさびで有名で、わさびを使った名産品が沢山あります。シーズン中ならば、甘さと辛さの融合に虜になってしまう名物"わさびソフトクリーム”を堪能したい限りなのですが、とにもかくにも寒いので、今日はソフトクリームには手が伸びませんでした(お見せできなくてゴメンナサイ(><))。手がかじかみ、五感全てが麻痺してる私…。一方周囲はドライブがてらに美味しそうにソフトクリームを食しています。羨ましさで嫉妬の目線を浴びせつつ、私は暖かいおでんを食してしまいましたw。

イメージ283号線へ戻り途中を左折すると、今度は湖をぐるりと一周するツーリングコースとして有名な「田瀬ダム」へ。のどかな田園の中に雄大に広がるここの場所は、シーズン中ならヨットやカヌーも楽しめるリゾート施設です。再び283号線へ戻り右折すると、今度は裏街道「ミステリー坂」へ突入! 一見上り坂に見えるのにギアをニュートラルに入れても勝手に坂を転がる様に下って行く、何とも摩訶不思議なロードとして有名です。坂の下から上へ水が流れたりボールが転がったりするらしいです。最後に国道456線へ出ると、宮沢賢治の里を堪能出来る「花巻」へ。「イーハトーブ館」、「記念館」、レストハウス「山猫軒」などが立ち並びます。催し物が開催される他、展示品・記念碑からお土産も充実で林に囲まれた周囲を散策できます。彼の歴史と文化が伺えるくつろぎの観光地であります。個人的には、「ツーリング=グルメ」の法則よりも、文化を味わえるコースも魅力的に感じる私でした。

帰宅後、とにもかくにもお風呂へ飛び込みました。そうでもしないと風邪を引くのでw。しかしながら、キリリと冷える残雪の中を走る醍醐味を味わえるのも、こちらならではの贅沢だと思います。この記事が掲載される頃には既に残雪も少なくなってることと思いますが(そう願いたい)、ド根性がある方は、敢えてこの風情を堪能してみると感動も一潮かもしれませんね(笑)。次回からは暖かいお日様のもと、御当地コースをご紹介しようと誓います☆

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

道の駅紫波

住所/岩手県紫波郡紫波町遠山字松原7番地1

電話/019-671-1300

営業/物販施設/09:30~18:30

   レストラン/10:00~19:00

   冬期(11~3月)は時間変更あり。

定休/年中無休

道の駅 はやちね

住所/花巻市大迫町内川目第10-30-113

電話/0198-48-5018

営業/ワイン貯蔵施設「ヴィノテーク・オーストリア」 10:00~16:30

定休/火曜(ヴィノテーク・オーストリアのみ、道の駅は営業)

MK
プロフィール
MK

27歳、岩手県在住。中型バイクを経て2台目のバイクでハーレーを購入する。土地柄バイクで走ることができる季節が限られるため、時間があれば東北地方を駆け巡る日々。納車後4ヶ月で8,000kmを走った逞しい女性ライダー。

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