お遍路ツー

掲載日:2007年04月28日 ツーリング情報局四国エリア    

香川~徳島エリアを
お遍路気分で走ってきました

みなさん、はじめまして! このたび、四国エリアを担当させて頂くこととなりましたmiyoと申します。昨年、12年ぶりにバイクに復帰した、いわゆるリターンライダーです。四国エリアだけのレポーターは私が初めて、と言うことで少々緊張気味ですが、楽しみながら四国の走りどころ見どころを紹介できればと思います。これから四国に訪れるライダーの皆さんのお役に立てるようなレポートを心掛けていきますので、よろしくお願いいたします。

イメージ第一回目にご紹介させていただくのは「チョー簡単! 四国お遍路気分ツーリング」です。今回のスタート地点は、大川オアシスというドライブイン。香川県さぬき市の国道11号に面したドライブインで、さぬき百景のひとつ「青木海岸、絹島、丸亀島」が一望でき、休日ともなると多くのライダーの憩いの場所となります。そこから国道11号を東へ。国道11号は香川県と徳島県の県境辺りから海沿いを走る道で、信号も交通量も少なく、潮風を感じながら走ることのできる本当に気持ちのいいルートです。海沿いの道を抜けると警察の検問所があります(スピードに注意!)。その検問所を目印に鳴門スカイラインへと入っていきましょう。この鳴門スカイライン、以前は有料でしたが今は無料になっています。地元では「ナルスカ」の名前で親しまれ、適度なワインディングを楽しむことができます。展望台に向かう最後の登りストレートでは、天国に昇っていくような感覚を味わうこともできるでしょう。また、ストレートの最終地点にあたる「四方見橋」からの眺めは絶品なので、走りだけではなく景色も楽しんでください。

イメージ
四方見橋を過ぎると「四方見展望台」があり、そこで休憩することに。ここも地元では有名なスポットで、休日ともなるといろいろなジャンルのライダーで賑わいます。鳴門スカイラインを抜けると、鳴門公園があります。ここでは全国的に有名な「鳴門の渦潮」を見られるんです。大鳴門橋の橋桁空間に設置された遊歩道では海上散歩をしながら眼下のダイナミックな渦潮を楽むこともできるんですよ。ちなみに、渦潮ですがいつも綺麗な渦を巻いているわけではありません。大潮の満潮か干潮時刻が観潮には最適ですので、あらかじめ潮見表などで調べていくとより一層楽しむことができるでしょう。

全国的に知られはじめた
徳島ラーメンの名店へ

イメージ
鳴門の渦潮を楽しんだあとは「霊山寺」に向かいます。霊山寺には国道28号→県道12号のルートで向かいますが、市内のいたるところに看板がありますので道に迷うことはないでしょう。四国では、四国四県に点在する八十八カ所の札所(ふだしょ)を巡礼することを「お遍路」と言い、お遍路を行う人を「お遍路さん」と言います。「お遍路」は、かつて弘法大師が四国で修行をしたことに由来していると言われています。そのスタート地点となるのが、一番札所である霊山寺です。ここは、巡礼者が巡拝を始める前に満願成就を祈る「発願の寺」、「一番さん」などと言われ親しまれてきました。さすがお遍路のスタート地点だけあって、巡拝の身支度をするお遍路さんでいつも賑わっています。今から始まる総行程約1,200キロの長い旅路への緊張感からでしょうか。ここのお遍路さんはみな神妙な面持ちに見えます。そのお遍路さん達に混ざり、本堂で礼拝することにしましょう。

イメージ
このあたりで少々お腹が空いてきました。徳島と言えば、最近話題になっている「徳島ラーメン」。今回は、JR徳島駅近くの「中華そば いのたに」に行くことにします。「いのたに」は、全国に徳島ラーメンの名を知らしめたパイオニア的存在で、地元でも定番中の定番。有名店だけあって、いつもは行列ができるほど混んでいるのですが、この日は運良くすんなりと店内に入ることができました。店の中に入り食券を購入、しばらくするとお待ちかねの徳島ラーメンの登場。このお店でお薦めしたいのが「中華そば 肉入り」に生玉子のトッピングです。地元の海産物や野菜をたっぷり使った豚骨スープと、オリジナル自家製麺に生玉子が絡み合い、十分に煮込まれた豚バラ肉とのマッチングが絶妙な味を醸し出しています。ご飯がすすむラーメン、そんな感じですね。

お遍路さんのゴール「大窪寺」を
ツーリングの終着点に

イメージ
徳島のグルメも十分に満喫しましたから、ツーリングを再開しましょう。ここからは国道192号を走ります。国道192号は、徳島市内を抜けるまでは少々混雑していますが、市内を抜けると吉野川沿いを走るため渋滞はなくなり、川と山の景色を楽しめる田舎情緒溢れるいい道です。そこから国道193号に移ります。国道193号は香川県高松市と徳島県海陽町海部を結ぶ、四国縦断国道なのですが、国道192号を境に南北でその姿を大きく変えます。これから走る北側の道は整備された綺麗な道ですが、南に向かうルートは途中に手掘りトンネルなどがある荒れた道です。一部“酷道”マニアの間では、戦(いくさ)国道と言われ、酷道ランキングではA級にランクされるほどです。いつか全行程の走破に挑戦してみたいものです。

イメージ
話が少し脱線しましたが、今回は整備された方の国道193号を走り、最終目的地である「大窪寺」へ向かいましょう。本来なら八十八箇所を順番に回って行くべきなのですが、今回はあくまでお遍路気分を少しだけ味わうためのツーリング。二番から八十七番はスルーします(笑)。大窪寺は「結願寺」と呼ばれ「お遍路」のゴール地点です。大窪寺の入り口には「八十八番結願所」の石柱がありました。結願のお遍路さんは、長い八十八力所順礼の旅をふりかえり、 万感胸にせまるものがあることでしょう。石段を上って鐘楼門をくぐると 正面一段高いところに、美しい女体山を背にして本堂が建っています。 広い境内には本堂の左に大師堂、その後方に多宝塔、本堂と並び阿弥陀堂があり、初めて訪れる人は目を奪われることでしょう。ここで出会うお遍路さんは、霊山寺で出会ったお遍路さんとはどこか違い、みな穏やかな表情をしており、まるで仏様のようです。本堂や大師堂には結願して納められた金剛杖や、病気快復のお礼の松葉杖が数多く並び、長い旅路を想い胸がしめつけられる思いがします。いつの日か、自分の足で八十八箇所を巡ってみたい、そんな思いを胸に抱きながら本堂に巡拝し、今回のツーリングを締めくくります。

スポット紹介

霊山寺

住所/徳島県大麻町板東126

電話/088-689-1111

中華そば いのたに

住所/徳島県徳島市西大工町4-25

電話/088-653-1482

営業/10:30~17:00

定休/月曜

大窪寺

住所/香川県大川郡長尾町多和

電話/0879-56-2278 

miyo
プロフィール
miyo

香川県在住、40歳。昨年から12年ぶりにハーレーXL1200Rでバイクに復帰したリターンライダー。香川が生まれ故郷なものの、社会人になりしばらく故郷を離れていたため、四国をバイクで走るのは昨年からが初めて。新鮮な気持ちで四国を走っている模様。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索