山と海を一度に楽しむ欲張りルートの伊豆ツーリング

掲載日:2016年11月09日 ツーリング情報局関東エリア    

走行エリア/静岡県
走行した道/国道136号線、国道414号線、国道135号線
投稿者/プラムフィールドさん 取材日/2016年10月22日

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伊豆で見つけた2つめのループ橋

数日前からの雨予報が徐々に良い方に傾き、曇りで落ち着いたツーリング当日。集合場所の東名高速道路駒門PAまでの早朝走行は、冬装備が丁度良いといった冷え込みでした。この日、ツーリングに参加したバイクの数は11台、そのうち10台が駒門PAへと集合したため、駒門PAの小さなバイク駐車場からは、ツーリング仲間のバイクすら溢れる状態となっていました。

この日のツーリング参加者は、東京・千葉方面と山梨方面という面々であったため、両方面からのアクセスを考慮して足柄SAでは無く、駒門PAを集合場所としたためです。AM8時少し過ぎ、集合予定の10台全てが集まり、いよいよツーリングスタートです。駒門PAを出発した一行は、沼津ICを目指して走ります。

10台での高速道路走行となると、安全な車間距離をあけると先頭から最後尾までの車列は、50mから60mにも及ぶこととなります。このため隊列を組んで走る場合には、他の車の迷惑にならないように、左側の車線を走る方が良いでしょう。駒門PAから沼津ICまでの距離はおよそ20km、時間にすると10分少々です。この日は台数が多い事もあり、市街を避けて伊豆縦貫自動車道を通ることとしました。信号により隊列が分断される確率を低くするためです。

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伊豆縦貫自動車道へ入るには、沼津ICで右側の料金所を通過する事になります。伊豆縦貫自動車道は、大きな弧を描きながら、伊豆中央の山沿いを走る伊豆中央道、修善寺道路へと接続される比較的新しい道路で、路面も綺麗で非常に走りやすい道です。ですが、東名高速の沼津ICや新東名高速の長泉沼津ICへ直接アクセスできる利便性から、休日の夕方には非常に混雑する事がある道路でもあり、帰路での利用には注意が必要です。

伊豆縦貫自動車道(国道136号線)を道なりに進むと、有料道路である伊豆中央道に差し掛かります。この伊豆中央道と後に控える修善寺道路は、ETCが使用できない有料道路であり、ゲート数も少ないです。このため、今回のように多くの台数が一度に通過する場合には、先頭のライダーが後続ライダーの分までまとめて払っておくのが良いでしょう。こうする事で、隊列全体のゲート通過時間を短縮する事ができ、ゲート渋滞を緩和する事ができるからです。

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さて、伊豆中央道、修善寺道路と有料道路(それぞれ160円)を通過して向かう先は、道の駅天城越えです。道の駅には国道136号線を道なりに進んだ後、出口の交差点を直進する事で国道414号線へと入る事で、アクセスする事ができます。国道136号線から国道414号線への道名の変化と共に、道の表情にも変化が現れ、緩やかなワインディングが顔を出すようになります。

ですが、道の駅に至るまでの道沿いは、比較的賑やかで無料見学ができる東京ラスクの工場なども存在します。道の駅を過ぎると、山を越えて下田側へ出るまでガソリンスタンドがありません。燃料が心配な方は、国道414号線へ入って少し走ったあたりにあるガソリンスタンドで給油しておく方が良いでしょう。

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駒門PAから道の駅天城越えまでは、順調に走れれば1時間ほどで到着します。道の駅では、水分補給とトイレ休憩としばしの歓談などで過ごし、天城峠を越え道の駅開国下田みなとを目指します。今回は国道414号線をひた走り、国道135号線を反時計回りで道の駅へ至るルートを選択しました。

国道135号線へのアクセスは、山を下ったところにある下佐ヶ野の交差点を直進し、県道14号線を進んだ方が近いし道も良いのですが、バイクの場合には、下佐ヶ野の交差点を右折して国道414号線を進んだ方が楽しめると思います。ちなみに、この天城峠を下るルートには、有名な河津七滝ループ橋が存在します。よくあるループ橋は、ループ数が2周くらいなのに対し、この河津七滝ループ橋は3周位あり、非常に楽しく見ごたえのあるループ橋の1つだと思います。

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下佐ヶ野の交差点を右折して、通称下田街道に入った後は箕作の交差点を左折し、国道135号線にぶつかる中島橋の交差点を左折して、国道135号線へと入り道沿いに進む事で、道の駅開国下田みなとに至ります。道の駅天城越えから道の駅開国下田みなとまでは、50分もあれば到着すると思います。こうした単純で分岐の少ない峠道は、道に迷う事も少ないため、個々のペースで走った方が安全だと思われます。

このため、車種や経験など多岐に亘るライダーがそろっている場合には、こうした峠道についてはフリー走行とした方が良いかもしれません。開国下田みなとの道の駅は、巨大な下田バーガーがあったり、黒船を模した船でのクルージングなどができ、家族で来ても楽しめる道の駅の1つです。道の駅の向かい側には、有名な廃墟ホテルが存在し、見どころも満載なためツーリングの目的地としても良いかもしれませんね。ツーリングの人数が増えると、こうした休憩地点での会話に花が咲きやすく、休憩時間が長くなりがちです。楽しい時間は長く過ごしたいという気持ちはやまやまですが、そこそこで切り上げて次のお楽しみへと駒を進めるのは、マスツーリングの鉄則です。

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道の駅開国下田みなとからはさらに1台が加わり、11台で海沿いを走る国道135号線を北上します。この道は、比較的ゆるやかながら高低差の大きな道であり、岸壁上を走る高台からは右手に太平洋を見る事ができます。また、今回走行した下田から東伊豆にかけては、白い砂の海岸が多く海岸線沿いの海は明るい青を誇っており、晴れた日には非日常の南国気分を味わう事ができるでしょう。

そんな良い景色を誇る道沿いですから、国道135号線沿いにはところどころに展望スペースが存在します。時間に余裕があれば立ち寄って、伊豆の景色を楽しんでみてはいかがでしょうか?今回我々は、駐車スペースに余裕があった尾ヶ崎ウイングという展望台に立ち寄りました。なお、ここの展望台には、トイレや自動販売機も完備されていますので、休憩スペースとしてもお勧めです。

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展望台を出た後は、国道135号線沿いの友路トンネルを抜けたところにある食事処「大衆磯料理 磯部」さんで昼食です。磯部さんでは、新鮮な地魚をたっぷり使ったアジ丼(1,700円)をいただきました。すごいボリュームですがくさみもなく美味しいため、一気に胃袋に入ります。お腹も満たされた後は眠気覚ましに、伊豆に眠るもう1つのループ橋を見学に行きます。

このループ橋は廃ループ橋という事で、詳しい位置の言及は避けさせていただきますが、東伊豆に存在します。このループ橋は地震により崩れたと言われておりますが、詳しい情報はあまり公開されていないようです。こうした廃墟などもツーリングの楽しみである、「走る」、「食べる」、「観る」のうちの1つである「観る」に入れてみてはいかがでしょうか?ツーリングの違った楽しみ方を知る事ができるかもしれませんよ。

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廃ループ橋を後にした一行は、伊豆スカイライン天城高原ICへ向かいます。言わずと知れた有名な道である伊豆スカイライン、途中晴れていれば富士山も見られる絶景ルートは、道路コンディションも良く気持ち良く走れる道です。ただ、熱海峠ICまでの全線を走ると570円という通行料金は、少々お高いような気もします。熱海峠ICからは自然解散としつつも、県道20号線で箱根峠を目指します。

箱根峠からは左折レーンで左折し、国道1号線で沼津方面へ戻るルートを選択しました。このルートを通る事で、帰路に三島スカイウォークを横目に見る事ができるからです。そして、三島塚原ICの交差点を右折して伊豆縦貫自動車道へ入り、沼津ICへと戻ります。

今回のルートは夏が過ぎた季節的な事柄と曇りという天候、そして偶然の時間帯など、様々な要素の影響で比較的渋滞も無く、「走る」、「食べる」、「観る」の全てを満喫する事ができました。寒さが一層増すこれからの季節、降雪の少ない伊豆半島へのツーリング、皆さんも楽しまれてはいかがでしょうか?

立ち寄りポイント・スポット紹介
  • ● 道の駅天城越え(静岡県伊豆市湯ヶ島892番地の6)
  • ● 道の駅開国下田みなと(静岡県下田市外ヶ岡1番地の1)

レポーター プロフィール
プラムフィールドさん
所有バイク/DUCATI S2R800
さまざまな車種を乗り継いできましたが、結婚を期にすっかりバイクから遠ざかってしまっていたところ、昔あこがれていたバイクに偶然出会い、気軽に楽しむをモットーに復帰したリターンライダーです。

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