草津温泉から渋温泉へ志賀草津高原ルートを駆け抜ける

硫黄の香りが漂う天空街道をノンストップで走り抜ける

さて前回のレポートでは、昼食後、草津温泉街の無料公衆浴場にて温泉に入った事、特に千代の湯は湯温がものすごく熱かった事をお伝えしました。今回は、草津温泉から山を越えて、長野県に至るルートをご紹介します。それでは、続きをどうぞ!

温泉を出た後は国道292号線で、山越えルートに向かいます。通称志賀草津高原ルートです。この志賀草津高原ルートは、青葉山、白根山、横手山などの複数の山々を跨ぐ長いワインディングです。ワインディングだけで1時間位走る事になると思われますので、ガソリンが少ない方々は草津市街で給油して向かわれた方が安心かもしれません。

この日は下界はとても良い青空が広がる天気でしたが、志賀草津高原ルートを登るにつれて硫黄の香りと共に、霧が立ち込めてきました。視界を遮るほどのものではありませんでしたが、標高の高いところではこういった不測の事態が生じ得るので、予め予測しておく事ができれば気持ちに余裕ができ、走りにも余裕が生じるでしょう。

長いワインディングを抜けた後は、国道292号線沿いにある道の駅北信州やまのうちで休憩です。ここの道の駅は駐車場も広く、長いワインディングの後の丁度良い位置に存在するので、水分補給やトイレなどに利用すると良いでしょう。道の駅北信州やまのうちからは、渋温泉へ向かいました。というのもこの渋温泉には、某有名アニメ映画に出て来る建物のモデルになったと言われる旅館が存在するという情報を得たからです。

道の駅北信州やまのうちからは、国道292号線を戻る方向へ少し進み、左側脇道の県道342号線へ入ります。その後は、少々細く分かり難い道になりますが、星川橋の交差点を右折し、渋・安代の交差点を左折、その後、突き当りを右折する事で、渋温泉街へたどり着く事ができます。

温泉街の通路は石畳になっているため、バイクや車で通過すると、ところどころで、コト、コトと石の揺れる音が聞こえてきて、旅気分を盛り上げてくれます。この石畳の通路は、決して通行禁止では無いのですが、石畳みを傷つけないためにも、温泉街はなるべく静かに走るようにしましょう。静かに走った方が、「石の声」も聞き取り易いですからね。

この日の渋温泉街は、観光地化が進んだ草津温泉街と裏腹に、昔ながらの静けさを残す、情緒豊かな温泉街でした。この渋温泉街にも、番号が付けられた複数の公衆浴場が存在する事から、湯量の豊富さをうかがい知る事ができます。ゆったりとした温泉旅行を楽しみたいという方は、草津温泉よりも、渋温泉の方が合っているかもしれません。

渋温泉街の奥には、お祭りで使用されると思われる巨大な獅子舞の頭が飾ってありました。幅は3m近くあるのではないでしょうか。とにかく巨大で、迫力があります。そしてこの渋温泉に来た目的の建物、それが金具屋さんという旅館です。今でも、現役で旅館業を営んでいらっしゃる事はもちろんですが、建物の見た目だけでも、かなり歴史があるという事をうかがい知る事ができます。

アニメ映画に出て来るモデルとなったと言われる建物ですが、確かに見事でそれっぽさを感じさせます。少々残念だったのは、旧館と思われるその建物の正面に、新館と思われる建物が立てられており、旧館の全様を見る事ができなかった事です。

その後、渋温泉街を出てからは、細い路地を抜けて川沿いをまっすぐ進み、国道403号線にぶつかったところで、これを左折し、国道403号線に入ります。このまま国道403号線沿いを進むと、そのまま志賀中野有料道路(自動二輪車:100円)へ入ってしまいます。今回はまんまと、そのまま有料道路へと案内されてしまいましたが、後で調べたところ、有料道路手前で国道403号線に沿って左脇道へ入り、そこから県道29号線へ入る事で、無料のルートを通る事ができるようです。

はっきり言ってこの有料道路、値段も安いですが、その先にある上信越自動車道の、信州中野ICへ到着するまでの距離としては、迂回ルートを走るのと殆ど変らないように思います。上信越自動車道に入ってからは、群馬エリアを通過して藤岡JCTから関越自動車道に入り、上里サービスエリアで最後の休憩をして、解散となりました。良い天気の下、秋の涼しさを感じる事のできる楽しいルートだと思います。ぜひ、雪が降る前に一度行ってみてはいかがでしょうか?