播磨シーサイドロード

掲載日:2009年09月16日 ツーリング情報局関西エリア    

このレポートは BMW BIKES Vol.45 (2008年12月5日発売)掲載の『BBC Report』を再編集したものです。

ツーリング情報局

兵庫県姫路市~相生市
晩秋の『播磨シーサイドロード』を行く

「灘のけんか祭り」という言葉に誘われて、海辺の街全体が祭り一色に染まる、播州の海岸線をのんびり走ってみました。道路の両脇にはお祭りに備え、紙製の真っ赤な大輪の花が飾られており、地元の皆さんの熱気が伝わってきます。けんか祭りが開催される松原神社(姫路市白浜町)は西暦763年の創建。祭礼の開催は毎年10月14、15日。松原神社を囲む七か村に、七つの屋台。お神輿とお神輿を激しくぶつけ合う「擦り合わせ」は、神功皇后が白浜沖で、軍船に付いた牡蠣を擦り落としたという故事にちなむそうです。御神輿同士のぶつかりあい…神輿あわせは、激しければ激しいほど、神の意に叶うとの事で、過激になるのは当たり前でしょうか。

 

ランチは、以前白馬へのツーリングでご一緒した先輩のお店へ。飾磨港から5分で到着です。店名は「MEETS」みんなが集う愉快なお店(※2008年12月現在)。お勧めは「黒毛和牛 あら挽きハンバーグ」。ざっくり歯応えあり、肉汁とボリュームたっぷり。ランチメニューは何種類もあるのですが、サラダや付け合わせの野菜。ジャガ芋スープのお芋などなど、全てシェフのお父さまがすぐ近くの御津町で作られたものです。勿論お米も!

 

相生からちょっと走れば、岡山県日生道の駅です。日生の「五味の市」でみつけた牡蠣ソフトクリームの看板(食べた人に聞くと、ちょっと勇気がいりますね)。

相生からちょっと走れば、岡山県日生道の駅です。日生の「五味の市」でみつけた牡蠣ソフトクリームの看板(食べた人に聞くと、ちょっと勇気がいりますね)。

 

この日は「ひのひかり」の新米で炊き立てのご飯、もっちりとしておいしいこと。料理の先に造り手が見えていて安心。優しい温かな味です。

 

満腹の後は、いよいよ海辺『播磨シーサイドロード』へ。海岸沿い、七曲の連続カーブの先には、網元さんのお店『海宝』さんが出現。夕食用のご馳走がいっぱいです。殻付き牡蠣。生簀にはシャコ・黒鯛や鱸、鰯や鯖・ヒラメが泳ぎ、乾物は珍しい太刀魚や舌平目のミリン干し、自家製チリメンジャコもあります。厚かましくも私は、友人の愛機のお尻にトロ箱をしっかり括りつけて貰い、殻付き牡蠣をどっさり購入です。

 

例年より気温が高かったせいか、遅目のコスモス畑が満開です。コスモスに囲まれ空を見上げたら、虹をみつけて嬉しくなりました。薄暮の海岸線より、はるか瀬戸内の島々を臨み、万葉人の心にも思いを馳せるひととき。いにしえびとの祭礼が現代に脈々と受け継がれる歴史の重み。その流れを現代も大切に守り伝えている人々の勢いと情熱に、いたく感動しました。お腹も満腹、心も充実した秋晴れの幸せな一日でございました。

 

相生近くの港町「室津」で、山部赤人が詠んだ歌が浮びます。

「玉藻刈る 辛荷の島に 島廻する 鵜にしもあれや 家おもはざらむ」
(たまもかる からにのしまに しまみする うにしもあれや いえおもはざらん)

水産物販売所は8時~年中無休。二階にあるレストラン『海宝』さんは、水槽に泳ぐ魚、好きなものを注文して料理してもらえます。水曜日がお休み。

『網元 津田宇水産』
兵庫県揖保郡津町室津1316‐1
水産物販売所は8時~年中無休。二階にあるレストラン『海宝』さんは、水槽に泳ぐ魚、好きなものを注文して料理してもらえます。水曜日がお休み。

 

殻付き牡蠣は清水につけてあり、砂も無くきれい。まだ牡蠣のはしりでやや小ぶり、でもクリーミィ。白ワインが一本空いてしまいました。

殻付き牡蠣は清水につけてあり、砂も無くきれい。まだ牡蠣のはしりでやや小ぶり、でもクリーミィ。白ワインが一本空いてしまいました。

御神輿同士を激しくぶつけ合う“擦り合わせ”のようす。見物席は桟敷と呼ばれ、いまは神社前の畳一枚で約5万円とか。お弁当、お酒、お土産など準備して、お客様を招待して見物するのだそうです。

御神輿同士を激しくぶつけ合う“擦り合わせ”のようす。見物席は桟敷と呼ばれ、いまは神社前の畳一枚で約5万円とか。お弁当、お酒、お土産など準備して、お客様を招待して見物するのだそうです。

 

これは同じ姫路地区でも違う神社「浜の宮神社」にて。小さい時から、御神輿・屋台を担いでいるモトラッド神戸の樋口氏、お祭りに参加の折の写真です。樋口さんはハンサムですね~。

これは同じ姫路地区でも違う神社「浜の宮神社」にて。小さい時から、御神輿・屋台を担いでいるモトラッド神戸の樋口氏、お祭りに参加の折の写真です。樋口さんはハンサムですね~。

スポット紹介

網元 津田宇水産

住所/兵庫県揖保郡津町室津1316‐1

電話/079-324-0907

箕むしさん Minomushi (BMW BIKES Correspondent)
プロフィール
箕むしさん
Minomushi (BMW BIKES Correspondent)

大阪モーターサイクルショーで初めて見たBMW F650CSに一目惚れし、それに乗りたい一心で大型二輪免許を取得。息子さんのBMW R1200Cモントークと共にドコへでもでかける快活&行動派。大阪府北攝在住。

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