
掲載日:2017年09月08日 タメになるショートコラム集 › たびたび、旅へ
Text & Photo/NOBUWO
これが、僕が強くお薦めするSOTOのST310。約10年、キャンプで100回以上使っているはずだが、まだどこも壊れていない。また気温0度での燃焼実験も行なったが、火力は衰えなかった。
9月に入って、めっきり涼しくなりましたね。こうなると本格的にキャンプの季節ですよ。
前回は、ツーリング用のテントについていろいろと書きましたが、今回は、テントの次に使用頻度が高い「ストーブ」(バーナー)について触れたいと思います。
ストーブにはいろんな燃料があります。液化ブタンガス、ホワイトガソリン、アルコール、灯油などが主な燃料です。もっとも一般的な燃料が液化ガス。次にホワイトガソリンでしょう。アルコールや灯油のストーブは、一部で人気がありますが、ツーリングでは少数派だと思われます。
僕はガソリンとガスの両方を持っていますが、ここ10年、メインに使っているのは、ガスストーブですね。
ガソリンとガスは、それぞれ一長一短あります。そのメリットとデメリットとしては……
……といった感じです。
そしてガスストーブには、容器が丸い形状のアウトドアガスタイプと、円筒状のカセットガスタイプの2種類があります。
アウトドアの世界で昔から使われてきたのはその名の通り、アウトドアガスタイプで、バーナーが軽量コンパクトなものが多く、今でも登山ではこちらが主流です。
カセットガスタイプは、昔から「家庭用」として親しまれてきました。冬に、居間で家族そろって鍋を囲むときなどは、このカセットガスタイプのバーナーを使ったのではないでしょうか。
昔の家庭用カセットガスのストーブは大きいので、とてもバイクのツーリングでは持って行けませんが、20年ほど前からこのカセットガスを使った、小型バーナーが登場し始めました。
折りたたむと、このとおり掌サイズ。重量も350gとそこそこの数値。重さが5kgを超えるダッジオーブンなどを載せても問題ない。
カセットガスの最大のメリットは、燃料が入手しやすいこと。アウトドアガスはアウトドアショップや大手のホームセンターに行かないと手に入りませんが、カセットガスならコンビニや田舎の小さな商店にも置いてあります。
また、価格が安いのも魅力。アウトドアガスが250gで300円~400円に対し、カセットガスは250gで100円~150円ほど。ホームセンターの特売なら、3本で250円ということも珍しくありません。基本的に中身はどちらもLPG(液化ブタンガス)ですから、燃料費としてはほぼ半分ですね。
ですので、僕もここ数年は家庭用カセットガスストーブばかり使っています。僕が愛用しているのはSOTO(新富士バーナー)のST-310というモデルです。
これが実にいい。
ゴトクが大きいので大きな鍋も安定し、火力も充分なうえ収納も掌サイズ。価格も実勢価格で5,000円前後とリーズナブル。そして決定的なのは、SOTOのレギュレーターシステムを採用していること。
火力が強烈なので、冷凍チャーハンもパラパラにできる。焚き火ができなくても、このストーブさえあれば、食事はなんとでもなるのだ。
ガスストーブは気温が5度を下回ると、途端に気化しにくく、炎が弱々しくなります。しかしこのシステムは、低温下でも力強い炎を出せるからすごい。冬場でもキャンプをする身としては、非常にありがたいストーブなのです。
これまでにさまざまなストーブを使ってきましたが、大きさ、頑丈さ、価格、使う燃料、気化率、そしてデザインまでトータルで見ても、平均点はかなり高いと言えます。
僕が入手してすでに10年以上使っていますが、文句のつけようがありません。あえて苦言を呈すなら、後付けの着火装置のパーツが外れてしまうことぐらいかな……。
それぐらい気に入っているし、これからキャンプツーリングでどんなストーブを買おうか迷っているライダーには強くお薦めます。
あっ、これは完全に僕個人の感想だし、ツーリングにおいての話ということをお忘れなく。登山や自転車など、軽さやコンパクトさを追求したら、それらの用途に適したものがたくさんありますからね。
朝起きてすぐにコーヒーを飲む場合でも、すぐにお湯が沸かせるのがガスストーブのいいところ。もちろん、カップラーメンやパスタもすぐに食べられる。
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