
掲載日:2013年10月29日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
スポーツの秋である。暑すぎず寒すぎず、運動を始めるには今が最適な季節だろう。たとえばバイクを使ったスポーツには、オンロード、オフロード、サーカスなどがある。どれも公道ではなく専用の場所と車両を使うので、信号もスピード違反も無い。しかし実力がそのまま順位になり、それが低いと“バイクが下手”となるのでかなり悔しい。バイクに乗り始めた頃、夜な夜なコンビニに集まって、誰が一番ウマいのか話していた頃の答えが、悲しいくらいここで明らかになるだろう。市街地や峠で迷惑かけてゴメンナサイ。
はじめてのサーキットはオンロードだった。マシンをレンタルして体験走行したのが、そもそもサーキットもレーシングマシンも生まれて初めてである。幅の広いサーキットのどこを走れば良いのか、どのくらいのスピードまで耐えられるのか、分からないことだらけで不安だった。その感想をひと言にまとめると“怖い”、である。誰にも教えてもらわなかった私も悪いのだが、向いていなかったのだと思う。
しかし、しばらくすると、レーシングマシンに乗った感覚が忘れられず、ホンダのCR85R2(ラージホイール)を手に入れ、モトクロスというかちょっとしたコースを走っていた。小さな草レースに出たこともあるが、化け物のようなパワーをコントロールしきれず、またジャンプも怖く、誰からも惜しまれることなくマシンを手放してしまった。
そして、ついにトライアルに手を出した。スコルパTYS125Fというトライアル車を手に入れたのだ。それと同時に、バイククラブにも入れてもらえた。これは大きな財産だと思う。なにしろ初心者には、乗り方からメンテナンスまで、みんなで寄ってたかって教えてくれる。特にサーキットでの細かなルールなどは、先輩から教えてもらわないと分からない部分が多い。それが分かっていないと楽しめないし、自分や他人が危険なこともある。そしてサーカスについては、ロシアやインドで、鉄球の中をグルグル回るオートバイを楽しく見たことがあるだけで、とくに何の経験もない。
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