『ツーリングのつぼ』

電子機器と充電のしかた(3)

掲載日:2013年10月08日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

充電器を盗まれてしばらくの間、現地でアルカリ電池を買ってみたが、屋台での食事や安宿の値段と比べると電池は高価だし、かなりの高確率で液漏れしてしまう。そもそも、アフリカを南下していくに従って電気がなくなってきたので、これから先、どうやって充電をしようか考えていたところだった。ちなみに、電気がなくなる時を同じくして、どこの商店でもロウソクが売られるようになる。

いいタイミングで、安宿で一緒になった旅行者からソーラー充電器を売ってもらえることになった。濃い青色の雲母のようにキラキラ輝いた、手のひらより一回りほど大きなソーラーパネルだ。そこから単3電池に充電できる。それをタンクバックの上にゴムで固定し、盗難防止にワイヤーケーブルでつないだ。充電するポイントは、パネルを太陽の方向に向けることだ。幸い、電気のない所は赤道に近い。日の出とともに太陽は垂直に昇り、個人的な印象では、その後にターボがかかって南中する。南中したら、もう勘弁してくれというくらいに真上で輝いているので、タンクバックの上に積んでいれば充分に充電できた。ちなみに、太陽は夏至に一番高くなる。卓上ライトで試してもらえば分かるだろうが、物を上から照らすと影が小さくなる。赤道あたりだと真上にまで昇るので、そんな状況で走っていると、段差や砂の状況が見えにくいので多くの転倒をした。よく充電できる地域とよく転倒する地域は、かなり一致すると思う。

宿にチェックインする時に、スタッフが笑顔でロウソクを手渡すようだと、明らかに電気はない。しかしソーラー充電器さえあれば、そんな電気のない地域でも、単3電池の充電に悩まされることなく夜の食卓を照らし、存分にストロボを焚くことができた。そして、現在はパナソニックのソーラー充電器を愛用している。単3電池に充電できるほか、LEDライトやUSBの入出力端子もあって、スマホなどにも充電できるので、キャンプでも自宅でも便利に使っている。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索