『ツーリングのつぼ』

北海道への遠い道のり(3)

掲載日:2013年08月20日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

北海道まで行けば、どこを走っても何を食べても満足できると思うので、好きに過ごしてくれ。ただ、現地独特の状況を、ちょっとだけ覚えておいて欲しい。

まず、地元のクルマのスピードが速いこと。流れに乗ることも安全運転のひとつだが、度が過ぎてはいけないと思う。罰金どうこうよりも、安全かどうかを基準にして考えて欲しい。もうひとつ、田園地帯では、道路の左端を走っているトラクターが、右側の農地に入るため、急に方向転換することがある。トラクターの運転手は、障害物がないから相手から見えていると思っているし、交通量が極端に少ないので自分の庭にいるような感覚でハンドルを操作するのだ。そしてライダーは、本州以上のスピードを出しているので避けられない、というケースがある。

ついで、アスファルトにサイドスタンドが埋まってしまうことがある。たとえば観光地の駐車場にバイクを停めて戻ってくると、スタンドを出したままバイクが倒れていたりする。これは、冬にアスファルトが凍ってカチカチにならない固さにすると、どうしても夏は柔らかくなってしまうと聞いたことがある。潰した空き缶や木の板など、適当な物をスタンドの下に敷いて対処しよう。

とは言え、バイクを停めるたび、それをポケットから出したりしまったりするのも面倒くさいので、私の愛車のサイドスタンドは、先端に鉄板を溶接して接地面を増やしてある。コーヒー缶の直径くらいの大きさでは土の上で立たないこともあったので、今では桃缶くらいのサイズに増やしてある。これだけの面積があると、サハラ砂漠でも場所を選ばず停めることができた。

そして最後に、キャンプでは、夕食の食べ残しをテントの外に置いておくと、キツネやリスなどの野生動物、もしかすると熊を呼んでしまうかもしれない。アラスカでは食べ物をテントの中に置かないことが鉄則だった。キャンプ場では頑丈な倉庫の中に保管したり、野宿の時は水中に沈めておいたり、離れた木に吊るすのがベストだと教わった。しかしそれで安心かと言うと、そうでもない。人間がナイロン素材のテントに寝ることは変わらないので、夜はいつも心配だった。

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