『ツーリングのつぼ』

走行前の点検(4)

掲載日:2013年01月29日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

ナイフに次いで、長旅では小さなハサミも良く使う。穴のあいた靴下を繕ったり紙を切ったりする時は、ナイフでは不便な時がある。ビザ申請用の顔写真を、大使館の要求する大きさに切る時にも、ハサミは便利だ。

郵便局から小包を送るとき、必ず茶色の紙で箱を包んで、ひもで十字に縛らなければならない国も多かった。インドでは、白い布で包んで縫い合わせ、その縫い目をロウで封印しなければならなかった。日本のように窓口でハサミを貸してくれるような国では、そもそもビザも包装も必要ないのだ。

レザーマンの栓抜きは見つけることが難しい。説明書を読まないと、どれが栓抜きなのかが分かりにくいうえに使いにくいのだが、これが結構出番が多かった。旅をして面白い国では、日本でおなじみプルトップ式の缶飲料は超高級スーパーにしか存在せず、普通の店の飲み物は、王冠のついたガラス瓶が多い。なぜか当然のように栓抜きもなかったりする。じゃあ地元の人はどうしているかというと、机や100円ライターの角に引っかけて、器用に開けている。いちど机の角で試してみたら、ガラス瓶の口が少し欠けてしまったので真似しないように。

その栓抜きとは逆に、缶切りの出番は少ない。アフリカでも、ほとんど手で引っ張るパッ缶だった。たまに見かけたトマト缶に缶切りが必要だったけれど、そういう国の工業製品は高価なので、市場で生のトマトを買った方が数倍も安かったりする。日本では田舎の雑貨屋で売っている、クジラや馬などマイナーな肉の缶詰めに必要なくらいだろうか。とは言え、安いエンジンオイルは要缶切りの容器に入っていることが多いので、ライダーなら缶切りのひとつも必要だろう。

精密ドライバーは、メガネや時計、カメラなどに使われている小さなネジを締め直すことができる。ドライバーもネジも、両方ともなくしたら代わりが利きにくい物だ。フィールドでは、レザーマンをすぐに取り出せるようにしておこう。

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