『ツーリングのつぼ』

焚き火(2)

掲載日:2012年11月13日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

キャンプ場や野宿などで、幸いにして焚き火ができる場所に泊まった場合、ぜひ焚き火にチャレンジしてほしい。不幸にして直火禁止の所では、焚き火台などを使用するしかない。そして、直火で焚き火 O.K. という場所でも、何をしてもよいというワケではない。自由とわがままを勘違いしてはいけない。あまりに多くの燃えカスを出して、みんなが地面を黒く汚して出て行ったら、近い将来、焚き火を禁止されてしまうだろう。

というワケで、焚き火は後の処理をキレイにするのがキモだ。誰か先人が焚き火をした後を使うのが楽かもしれない。それがない場合、ちょっと地面を掘ったり凹んだ場所で焚き火をすれば、土をかけるだけで、簡単に焚き火の跡を消すことができる。

火の付け方や薪の集め方は、自分で考えてくれ。一番燃えやすい木は、川や海など、一度水に漬かった後に打ち上げられて乾いた木だ。それだとマッチ一本で大木にも火がつく。また、もしそこがオーストラリアなら、ユーカリの葉は油が多いので、よい焚き付けになるだろう。

日本なら、自然の倒木は火がつきにくいので、何か焚き付けを持参するとよい。たとえば牛乳パックを広げて洗って持って行くと、調理のまな板に使ったあと、そのまま焚き付けに使える。内側がコーティングされているので水に強く、紙が詰まっているため火持ちがよく、素材が石油由来なので燃えやすいからだ。布ガムテープを丸めても、同じ理由から焚き付けによい。

薪に火がつけば、焚き火は成功したも同然だ。後はちびちびと小枝を足しながら火力を調節し、好みのアルコールを摂取しながら自由に焚き火を楽しんで欲しい。そしてテントに入る前に火を消すのではなく、すべての木が燃え尽くして自然に消えている焚き火ができたら、あなたは周囲から一人前と呼ばれているだろう。

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