『ツーリングのつぼ』

焚き火(1)

掲載日:2012年11月06日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

今の季節、ぎりぎりキャンプツーリングを楽しめると思う。まあ、それは気温の問題であって、若さと気合いがあれば、日本くらいなら一年中、どこでもキャンプできると思う。その昔、2月の北海道へバイクで行き、凍結したサロマ湖の上をカブで走ったことがある。あの時は寒すぎてテントから外へ出る気がしなかったけれど、この時期のキャンプなら外で焚き火が楽しめる。焚き火には様々なメリットがあることも見逃せない。

(1)暖かい

(2)調理ができる

(3)炎を見ながら人生や夢を語れる

(4)ひまつぶし

(1)の焚き火で暖をとる場合、火の粉に気をつける必要がある。フリースやゴアテックスのような化学繊維を着ていると、簡単に火の粉で穴があいてしまう。綿 100 %なら比較的大丈夫だが、燻製のような匂いが付いてしまうことは避けられない。

(2)のように、バーナーなどを使わずに焚き火だけで調理をする場合、コッフェルの底に黒くススがつくので掃除が面倒になる。そこでアルミフォイルに魚や野菜を入れて包み、焚き火の中に放り込んでおく調理法をお薦めしたい。ビールでも飲みながら待っていれば、じき食べられる。この場合、アルミフォイルが鍋と食器を兼ねるので、後始末が楽なのも好みだ。

(3)は、焚き火を肴に酒を飲むタイプに多い症状だろう。男同士のグループのうち、1人くらいは発症している可能性が高い。私のように悪化しないうちに、違う趣味や彼女を見つけるのが吉だ。そんな患者が、話し相手がいない単独の場合は(4)になる。

ひとことで言うと、1人旅の夜はメシを食い終わってからが長いのだ。

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