『ツーリングのつぼ』

ストーブ(1)

掲載日:2012年08月07日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

キャンプをするなら、シェラカップやコッフェルだけでは足りない。何か火が使える道具が必要になる。扱いが簡単なガスカートリッジを使うストーブもあるが、そもそもバイクツーリングなのだから、便利なだけではもったいない。燃料タンクにガソリンをいっぱい積んでいるので、それを燃料に使うストーブはいかがだろうか。

ガソリンストーブとして定番のコールマン・ピークワンを使い倒して、今は MSR のウィスパーライト・インターナショナルを愛用している。燃料ボトルに加圧ポンプがあり、ワイヤーのゴトクとホースでつながっているだけのシンプルな構造だ。別体式なのでゴトクの位置が低く、倒れにくい。そのため安定してコッフェルを置くことができる。

燃料ボンベは 325cc、590cc、887cc の3種類から選ぶことができる。容量が半端な数字なのは、オンス表示を換算しただけなので気にしてはいけない。真ん中サイズの 20 オンスを使っているが、朝晩2回の調理をして、食後のお茶を沸かすと、ちょうど燃料が空になるくらいのサイズだ。

ガソリンストーブの燃料は、ホワイトガソリンが指定されていることがあるので気を付けて欲しい。バイク用のガソリンを入れてもストーブは使えるが、煙や煤(すす)が多く出たり、ノズルが詰まる原因になったりする。説明書をよく読んで、しっかりメンテナンスをして欲しい。

バイクもそうだが、機械は必ずメンテナンスが必要で、パーツ点数が少ないほど故障の可能性が低いと思う。旅先でストーブが壊れて使えなくなり、ワイルドに焚き火だけで1週間ほどキャンプをしたことがあるが、テントを張る場所に “薪が落ちていて直火ができる” という条件が増えて面倒だった。

焚き火でコッフェルを使うと黒く煤がつき、風向きに合わせて座る位置を変える必要がある。ひと言で言うと、1杯のコーヒーを沸かすだけでひと仕事だった。幸い晴れた日が続いていたが、雨が降ったらどうすれば良いのかと考えると、携帯ストーブを発明した人はエラいと思う。

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