『ツーリングのつぼ』

ストーブ(2)

掲載日:2012年08月21日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

愛用している MSR のウィスパーライト・インターナショナルの使い方は、慣れるまでちょっと手間がかかる。まず、燃料ボトルは満タンにしないで空気の容量を残し、ガソリンを8分目くらいにするのがポイントだ。

そしてポンプを押して、ボトル内の空気を圧縮する。10回くらいポンピングして、ポンプが重くなれば O.K. だ。このポンプは樹脂でできているので一見ヤワそうだが、丁寧に扱えば世界一周に使っても折れるどころか、欠けることすらなかったので安心して欲しい。

次に、丸くてギザギザした燃料バルブを小さく開くと「チュッ」という小さな音と共に、ちょっとだけガソリンが出て受け皿に溜まる。受け皿からこぼれないくらいの量が溜まったら、燃料バルブを閉じる。

この溜まったガソリンに火をつけるのがプレヒートだ。プレヒートはジェネレーターを温めるのが目的なので、熱の逃げやすい風の強い日には、付属の風よけを使うと効果がある。また、暑い夏はガソリン少なめに、その逆に冬は多めに調節すると確実だろう。

そしてプレヒートが消えそうになった頃、燃料バルブを開ければ点火する。炎が残っているうちにバルブを開ければ、ライターを使わずに点火できるので手間なく安全だ。プレヒートの炎が消えてしまい、ライターで火をつけようとすると「ポン」という比較的大きな着火音がするので驚かないで欲しい。

よくあることだが、点火のタイミングでバルブを開けた時、液体のガソリンが出てしまうことがある。これはプレヒートが足りないことが原因なので、ひとつ戻って、プレヒートからやり直そう。

点火できたら、調理開始 O.K. 。バイク用のガソリンを入れた場合、弱火で使うとカーボンが詰まりやすいので、なるべく強火で使おう。途中で火を止めるとジェネレーターが冷えてしまい、プレヒートからやり直すことになる。中途半端に冷えてしまうと再点火は難しいので、火を止めずに強火で調理するのが、MSR を使うコツだ。

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