『ツーリングのつぼ』

ヘッドライト(2)

掲載日:2012年06月12日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

ライトはその使用目的から、暗くなった時、さっと取り出せる紛失しにくい場所にしまっておかないと意味がない。マグライトならジャケットのポケット、ヘッドライトならタンクバッグに収めておくのがいいと思う。

私の状況を正確に言うと、ポケットから小さなマグライトを取り出して、それで照らしながら懐中電灯を探し出すことが多い。ポケットに入れたマグライトは、思いのほか(しばしば、たいてい)日が傾いて暗くなった時、地図を照らすのにも使う。

もしヘッドライトを壊したり盗まれたりしても、日本のような先進国なら新しく購入することもできるが、途上国には、ペツルのような頭に付ける小型のライトは存在しない。宿のチェックイン時に笑顔でロウソクを渡されるような国では、ヘッドライトを頭に付けると一大事だ。そういう国に存在するライトは、単一電池数本を使う大型のサーチライトだけなので、ヘッドライトをつけてバイクの整備をしていたりトイレに行こうとすると、物珍しさのあまり、ハメルーンの笛吹きのように一族郎党がぞろぞろと見学に来てしまう。

そこでライトの選択は、使用する電池の種類だけではなく、壊れないシンプルな造りも重要な要素となる。マイクロストリームの小型ライトの場合、本体にある電池の収納部分は比較的柔らかい樹脂でできているので、氷点下の地でその樹脂が固くなっても、電池の出し入れで割ってしまうこともなかった。また通電回路に配線ではなく板状の回路が使われているため、長期の使用でも断線などはなかった。その電池カバーは指で曲げられるほど柔らかく、ゴムにも似た樹脂で作られているので、これも壊れにくく密着度も高い。そのため生活防水程度の防水性を生み出しているのだろう。

風雨でテントが飛ばされそうな夜に、雨の中でペグを打つ(面倒なので、私は1泊くらいではペグを打たない)際の使用でも本体に水の侵入はなかった。シンプルで柔軟性があると、物は長持ちするという見本だろう。

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