『ツーリングのつぼ』

ヘッドライト(1)

掲載日:2012年06月05日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

キャンプの闇を照らすには、ローソクの他に携帯式のライトがあると便利だ。それは大きく分けて、マグライトのように「手に持つ式」と、「バンドで頭に付ける式」の2種類がある。

「手に持つ式」=ハンドライトを使って両手で作業をしようとすると、手が3本ある人以外はライトを口にくわえるしかない。口にくわえたままの、すぐに終わるつもりの用事は、たいてい口が疲れるほどに長引くものだ。おかげで私のマグライトの本体は、ガリガリに塗装が剥げてしまっている。やはりライトは頭に載せた方が便利だ。

しかし「バンドで頭に付ける式」=ヘッドライトは万能ではなく、ハンドライトが便利な状況もある。ツーリングにモーターサイクルの予備は持って行けないが、ライトの予備なら持って行けるので、単4電池1本を使う小さなマグライトを、いつもライディングジャケットのポケットに入れていた。

いま愛用しているライトは LED だが、世界一周に出発した1996年当時は LED のライトは無く、選択肢にキセノン/クリプトン/ハロゲン球などがあった。特殊なバルブだと現地でスペアが手に入りにくいので、どこにでもありそうな豆電球のようなバルブを使う、フランスの PETZL 社の MICRO ヘッドライトを持って行った。なぜ MICRO という文字をミクロではなくマイクロと読むのか、こんどフランス人に会ったら聞いておきます。

マイクロは単3電池稼働というのも選んだポイントだった。短波ラジオとカメラのフラッシュと共に、ヘッドライトも単3電池を使う機種を選んで行ったのだ。この電池のサイズで揃えておけば、世界のどこでも手に入りやすい。サイズを統一すれば互換性も良く、予備の電池を持つにも便利だ。

ところがこの電池というのがクセモノで、よく安い製品のオマケに付いているアルカリ電池は、液漏れして金属部品を腐食させてしまうことがある。本体を壊さないように、信頼できる製品に交換してから使いたい。

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