『ツーリングのつぼ』

キャンドルランタン(2)

掲載日:2012年05月22日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

バイクツーリングという条件では、“壊れない” という機能以外にも、邪魔に感じない重さやサイズも重要だ。旅の途中で容易に買い足せる汎用性や価格も無視できない。おしゃれでカラフルなランタンは、ロマンチックな演出には適しているかもしれないが、そのほとんどが専用サイズのローソクを要求する。ローソクは太すぎても長すぎても曲がっていても、専用のランタンケースには収まらないだろう。

ローソクを立てる容器は、溶けたロウを溜めるためと持ち運びのためなので、熱で溶けない金属製でフタが閉まる構造であれば何でも構わない。ちょっとしたことだが、浅い容器の方がローソクによる容器の影が小さいので使いやすい。具体的に言うと、ホームセンターや雑貨屋で売っているローソクを、浅田飴の空き缶に入れて使えば充分だ。しかし、その姿のままでは風に弱いので、容器ごとアルミフォイルで囲って風防にすれば、明るさも倍増して完璧になる。

こうすれば、テントの中で地図を見たり本を読んだりすることはできる。しかし、たいていのテントは狭いことと床が安定していないせいで、何かの拍子にローソクを倒すと、ひとり SM になるので注意が必要だ。また、かなり空気が暖まるので、酸欠に気を付ければ冬場の暖房にも使える。容器に溜まったロウは、たこ糸のような物を芯にすれば、再び灯すことができる。経験によると、芯が太すぎると炎が大きくなり、ロウがすべて溶けて液状になり、しばらくするとロウの全体から炎があがってしまうかもしれない。そうした時は、あわてずフタを閉じれば酸欠になるので炎は消える。

空き缶に立てたローソク1本だけでは、明かりが足りずに暗くて不便なのではないかと思う読者がいるかもしれないが、全くその通りだ。野外でのランタンの機能は、闇夜を少しだけ照らしてもらえればよいのだ。ボタンを押すだけで何万ルクスの明かりが点くのは、日本にいる時だけで充分だ。

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