『ツーリングのつぼ』

バイクの選択(1) 性能だけではツマラナイ

掲載日:2011年10月11日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

バイクでツーリングしようと決めた場合、まずはバイクを手に入れなければならない。実家がバイク製造業(例:本田技研工業とか)ではない限り、近所のバイク屋で購入するのが一般的だ。店への入り方については省略するが、そこで任意のバイクを購入して欲しい。その時「ツーリングに行きたいんですが、どのバイクがいいですか?」と質問しても、聞かれた方が困るだけだ。

5大陸のすべてで未舗装路をものともせず、サハラ砂漠からアマゾンのジャングルまで駆け抜け、時に丸太をくり抜いただけのカヌーに乗せて川を渡ったり、田んぼの中のような泥道を朝から晩まで1週間ほど連続して走ったり、そのうえアメリカのハイウェイやドイツのアウトバーンまで走ろうという奇特な諸兄姉は、バイクの特性をよく考えて、多少は機種を選んだ方がいいだろう。実際、海外ツーリングでよく見かけたのは、BMW のオフロードモデルやアフリカツイン、XT600 や DR650 など、日本ではビッグオフローダーと呼ばれるモデルだった。

しかし先進国の舗装路を中心に1~2大陸を走るくらいまでなら、どんな機種でも排気量でも問題はない。もし1年くらいのツーリングで壊れるようなら、所有者の運転や整備の方法、または愛情が足りなかった可能性が高いと思う。

バイクにはオンロード、オフロード、スクーターなどの外観や、未舗装路が得意、運転が簡単、積載性が高い、コーナリング性能が高いなど、ライダー自身に個性があるように、機械にも個性というか得意分野がある。私の場合は、経済力とか足付き性も考慮に入れなければならない。

実用や利便性だけでバイクを選ぶのは実に味気ない。万能なバイクは存在しないので、気に入ったバイクでツーリングに出かけて欲しい。いずれにせよツーリング先で何かトラブルがあった場合は、機械のせいではなく、100%選んだ自分の責任だということをお忘れなく。

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