『ウェア屋さんのひとりごと』

モータースポーツシーズン到来です!

掲載日:2013年04月11日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

3月30日?31日は、栃木県のツインリンクもてぎで全日本ロードレース選手権が開幕しました。私は、走行が始まる木曜日からサーキットに入り、今年最初のレーシングサービスを行いました。今までも何度かレーシングサービスについてお話をしましたが、開幕戦というのは少し特殊な要素があって、急なワッペンの貼り替えや、当社のスーツを初めて着用する選手であれば走行後のインプレッションを聞き取り、症状によってはその場で対応するといったこともあるので、サーキットへ向かう時の緊張感といったらもう…。

今シーズンは、新規で製作させていただいた選手が多かったものの、レースウィーク中の大きな手直し等は無かったので、まずは恒例のワッペン装着から始めました。ですが…J-GP3というクラスでは当社ユーザーの半数以上が10代の選手で、勢いの良さゆえに転倒も多く、今回も初日から数名の選手が新品のスーツを持って「スミマセン、コケました?」と、申し訳なさそうにブースへやってきました。中には修理の様子を見ていた若い選手が「余計な仕事を増やさない様に気を付けて走ります」と気を遣ってくれたりしましたが、彼らが速くなるためのプロセスとして、ある程度の転倒は仕方の無い事。「そんな事は気にしちゃイカンよ」といった感じのやりとりが、お互いの顔を見ながらできるのも現場のイイところです。

現場で行う修理は、意外にも転倒して破れた、ほつれたといった内容は少なく、ダメージを受けた外見を綺麗にするといったものが殆どです。全日本選手権という性格上、ボロボロのスーツでは観客やメディアに対してイメージも良くないし、応援してくれているスポンサーに対しても申し訳ないですよね。レーシングサービスでは、選手の皆さんが少しでも安全にレースができる様にスーツのコンディションを整えるのは当然ですが、見た目にも格好良く走ってもらうことも大切だと思っています。実際、修理を終えたスーツを届けた時に数名のスタッフから「これは転んだスーツじゃないよね?」と聞かれたので修理を終えたスーツであることを伝えると、大抵の皆さんは「全然分からない!」と驚かれます。まあ、少し遠目に見ればの話ですけどね。

さあ、4月13日?14日は鈴鹿サーキットで「鈴鹿2&4レース」が開催されます。気候も良い時期だと思いますので、近県の皆さんはツーリングを兼ねて観戦に行かれてみてはどうでしょう!

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