『ウェア屋さんのひとりごと』

“大”は“小”を兼ねない

掲載日:2012年03月22日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

この原稿を書いている前日は、神奈川県厚木市のブライトロジックさんで“ヨシムラ ツーリングブレイクタイム”が開催され、私も当社ブースの出店で参加させていただきました。当日はあいにくの雨でしたが、地元以外の各地から大勢のお客さんがご来店され、賑やかな時間を過ごすことができました。今年も何度か開催されるそうですので、詳しくはヨシムラジャパンさんのWEBサイトをチェックしてみてください。

さて、個人的に少し偏った? タイトルかと思ったのですが、今回はサイズ選びについてのお話です。“大”は“小”を兼ねないというのはひとつの例えで、全ての要素に当てはまることは無いのですが、ウェアやヘルメット等のサイズ選びをされる際、つい余裕のあるサイズを選んでしまうことはありませんか? 逆に「使っていれば伸びてくるだろう」と、明らかに窮屈なサイズを選んでしまうのは N.G. ですが、不必要に大きなサイズは、ライディングウェアにとってお勧めできるものではありません。タイトルは極端な表現ですが、適正なサイズというのは数値だけではなく、自身が着用したフィーリングも非常に重要な要素なので、絶対的な決まりは無いと言ってイイでしょう。

それではこれからの季節、春夏物と言われるウェアのサイズ選びについて、お話ししていきしょう。主にこのコラムで触れているのは、ジャケット等のライディングウェアについてですが、ライディングウェアは強い走行風を受けた状況で使用することと、万一の転倒では身体に受けるダメージを最小限に抑えるという役割があります。中に着込むことを理由に余裕のあるサイズが良いという方もいらっしゃいますが、これから気温が上昇していく季節に“重ね着”という要素は少なくなるので、長袖Tシャツ+α程度の状態を考慮したサイズ選びを行い、少し気温が低い時に着用する際は薄手の高機能アンダーウェアを使用すると良いでしょう。

また、ライディングポジションを取った時に袖やお腹周りが必要以上にだぶついていないことも重要です。ウェアのだぶつきが大きいと、走行時に受ける風の影響でバタつきが大きくなり、不快なだけでなく、振動と風切音で必要以上の疲労を伴います。疲労が大きくなるとライディングの楽しさが半減するばかりか集中力を欠いてしまい、事故の原因となることもあるので、できるだけ抑えておきたい要素のひとつと言えます。

そして、今や当然の様に装備されているプロテクターの機能に関しても大きな影響を及ぼすサイズ選びですが、これについてはまた次回ということで…。あ、東京モーターサイクルショーには私も会場に行きますので、RSタイチブースにもぜひお立ち寄りください!

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