『ウェア屋さんのひとりごと』

ヘルメットはライダーの顔だと思うべし!

掲載日:2012年02月02日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

さて、「なんでウェア屋さんがヘルメット?」と思われるかもしれませんが、RSタイチは HJC というヘルメットの国内総代理店なので、決して他人事とは言えないのです。そして何より、ヘルメットはライダーにとって “無くてはならない” 重要なライディングギアでもある訳ですよね。そんなヘルメットですが、皆さんは普段、どんな感じでヘルメットを扱われていますか?

まず大切なのは “落とす、ぶつける” など、見た目に修復不可能なダメージを受けるのは避けたいですね。よくあるのが休憩中にタンクの上に置いてたら落下。ヘルメットホルダーに掛けていたら知らない間に傷が付いていた等…。私は休憩時等でヘルメットを手放したい時に適当な置き場所が無い場合は、地べたにグローブを敷き、その上に置く様にしています。ただ、無造作に置くと気付かず歩いてきた人に蹴っ飛ばされる事が考えられるので、出来るだけサイドスタンド付近の、誰も歩かない様な場所に置くことを意識しています。グローブを敷くのは意識の問題なので、嫌でなければそのまんま置いても構いませんが、間違っても逆さにした状態で「ガコン」と置いてしまえば、取り返しのつかない傷が付くのは間違いありません。でも、結構エエ勢いで置かれる方、意外によく見かけるんですよ…

ヘルメットホルダーは頻繁に使用される方も多いと思いますが、できることなら手に持っておくのがいちばん安心。それでも「落としたらどないすんねん!」と突っ込まれそうですが、それは自身で気を付ければ済むことで、目を離したスキに誰かが傷を付けてしまうのは、自分ではどうしようもありませんよね。やむなくヘルメットホルダーに掛けておく場合には、せめてヘルメットバッグ等でガードしておけば、軽く何かが当たった程度であればダメージを受ける可能性は低いでしょう。

あと、ショップの駐輪場ではミラーに掛けている方をよく見かけますが、ヘルメットの安全性は外装だけでなく、内装を外した際に見える発泡材も重要な役割を担っています。ミラーに掛けるとヘルメットの自重で発泡材が部分的に潰れてしまい、肝心な時に十分な衝撃吸収力が発揮されない可能性が生じてきます。そして何より盗難のリスクが非常に高く、実際にその様なお話はよく耳にします。

使い始めてからのメンテナンスが大切なのはヘルメットに限ったことではありませんが、不必要なダメージを避けることもまた大切だと思います。ヘルメットはライディングの際に必ず使用するものなので、複数を交互に使用される方ならいざしらず、殆どの方は “お気に入りの1個” を必ず使用される訳ですよね。外装の掃除やシールドの洗浄、内装の洗濯といったメンテナンスは定期的に行ってほしいものですが、今回お話しした “置く” という何気ない行動にちょっと気配りを加えるだけで、たぶん普段からのヘルメットの扱い自体に違いが生まれ、1年後、2年後のコンディションに絶対的な違いが出てくるでしょう。“ライダーの顔” となるヘルメットが、いつも綺麗な状態か傷だらけの状態かによって、“格好良さ” に大きな違いが出てくる、なんて思ったりしませんか。

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