『ウェア屋さんのひとりごと』

色の選び方にもチョット拘ってみませんか?

掲載日:2012年01月26日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

今年に入ってしつこく言いますが、私はファッションというものに対して本当に疎いんです。ただレーシングスーツの分野でたくさんのカラーオーダーに対応してきた経験もあることから、なんとなく格好の良いカラーリングや、アイテムの組み合わせが分かる気がしています。まあ、自分で勝手にそう思っているだけなんですが…

みなさんはヘルメットやウェアを選ぶとき、どんな点に重きを置いていますか? ショップに居た頃に結構聞いたのは、「赤いオートバイに赤いヘルメット、赤いジャケットに赤いブーツ」と…まあ、ここまでいくと極端ですが、“カラーの統一” という先入観を持っている方は少なくなかった気がします。確かに、車体に合わせてウェアのカラーも合わせたり、既に持っているジャケットにヘルメットの色を揃える等、ごく当たり前の選択だと思いますし間違いではないのですが、本当にそれでイイのかな? そこには何か “呪縛” の様なものを感じてしまうこともあってつい「でも、ホンマはどんなのがエエんですか?」と聞いてみると、結構違うカラーを選ばれたりすることもあったんですよねぇ。

コーディネイトとは決して統一することではなく、異なるカラーの組み合わせでも全体をバランス良くまとめることにあるので…う~ん、この辺は上手くお話できないのがもどかしいのですが、例えてみれば “青系のヘルメットに赤系のジャケット” といった組み合わせでも、それが組合わさった時に「おっ、格好エエやん」となればそれは正解ですよね。「赤いオートバイに乗っているから赤いウェアを選ばなくてはならない」もしそういった思いであれば、ひとまずその “呪縛” をリセットし、「でも自分はどんなウェアを着たいのか?」ということを最優先に考えてみてはどうでしょう。そこで実際にショップやWEB通販の画面でもイイので、そのウェアを身に付けてライディングをする自分を想像してみることで、それまで持っていた先入観とは違う好みのスタイルが見つかるかも知れません。ただ想像というのが、これまた難しいんですよねぇ…

それでもみなさんが、それぞれに好きなカラーがあって、何となく選んでいけば「同じ様な色の組み合わせになったなぁ」ということもあります。それはそれで “正解” だと思いますし、だいいち車体のカラーなんて、余程のことがない限り自分の好みで選ぶ訳で、付随するヘルメットやウェアのカラーが似たような感じになるのは、まあ自然なことですよね。肝心なのは、それがモノ選びの選択肢を狭くする “呪縛” にならないかどうか、ということなんです。

さっ、この先はみなさん自身がオートバイをカスタマイズするのと同じ様に、自分をカスタマイズする感覚でアイテムやコーディネイトに拘ってみませんか? ライディングすること以外にも「あーでもなければ、こーでもない」といった悩みが増えることも “格好良くあること” への楽しみだと思います。

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