『ウェア屋さんのひとりごと』

ライディングウェアのプロテクター

掲載日:2011年10月27日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

私たちは、転倒等によるアクシデントが発生した際、ライダーが受けるダメージを可能な限り軽減し、ライディングウェアのプロテクション機能によって安全性を高めるための研究や開発を行っています。私が担当しているサーキットでのレーシングサービスもこの一環で、現場で受け取った生の情報を会社へ持ち帰り、レーシングスーツ以外にも様々なライディングウェアへ、いかにフィードバックしていくかを常に考えています。確かにここ10年程の間にライディングウェアの安全性は飛躍的に向上したと思いますが、まだまだ受ける衝撃によっては対応出来ていない要素も多く、個人的に安全性への追求は、ライディングウェアにとって永遠のテーマになるのではと思っています。

さて今回から暫くは、安全性の高さを大きく左右するプロテクターについてお話をしましょう。ライディングウェアに装備されているプロテクターは、ジャケットだと肩・肘・背中で、ここ数年は胸部プロテクターの普及が進んできました。胸部プロテクターに関してはハードシェルやソフトシェル、一体型から左右分割式まで、様々なタイプがラインナップされています。そのため、好みに合わせたプロテクターをチョイス出来る様に、殆どのジャケットがオプション対応となっています。パンツでは膝と、意外にダメージを受けやすいヒップ(腰骨の辺り)に標準装備している製品が一般的です。レーシングスーツでも同じ様な感じですが、グレードの高いモデルになると鎖骨や脇腹、そのほか運動性に悪影響を与えない範囲で、所々に低反発フォーム等のプロテクターを装備し、あらゆる方向からの衝撃に備えているほか、プロテクター自体も衝撃吸収性の高いものを採用しています。ところで、皆さんが愛用されているライディングウェアには、どの部位にどの様なプロテクターが装備されていますか?

まず、代表的な肩や肘・膝などのプロテクターについてですが、ソフトなフォームタイプ
から樹脂パーツを使用したハードタイプ、高い密度のポリウレタン等を使用したものまで種類は様々で、メーカーごとにそのウェアが持つ目的や性格を考慮し、耐衝撃性や装着感といった要素が、その製品に見合ったものを装着しています。例えばスポーツ性の高いものにはシッカリしたプロテクターを、カジュアルなイメージのウェアには、フォームタイプ等の様に軽めのプロテクターを採用するほか、敢えて何も装備していない製品も見られます。まあ、安全にこしたことは無いのですが、着用する目的によって、時にはプロテクターが邪魔になってしまう場合もありますが、そこは私たちも高い安全性を持ちながら格好良く、スタイリッシュに見える様に努力を重ねているのです。

それでは次回、これらのプロテクターが持つ特徴についてお話してみましょう。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索