『バイク乗りの勘所』

ストラップはトラップだ

掲載日:2012年08月27日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

前回、“ズボンの裾幅のモンダイ” と題して、裾のルーズさが思わぬトラブルの元になる…という話をした。これを、ライディングではなく、日常生活にまで拡大すると、裾ではなく、袖にも同じような危険が潜んでいると言える。私の場合、最も多いのは、ボタンやベルクロで袖を絞るタイプのシャツやジャケットの、袖口の重なった部分を何かに引っかける…というパターンである。幸い、大事に至ったことはないが、不快な思いはしょっちゅうしている。

重なりよりもコワいのはループである。袖口の切り込みが深い長袖のワイシャツ系で、先のボタンだけ留めると、ウデの外側にループができる。これはヤバい。このループがドアノブに引っかかり、ドアが勢いよく手前に引っ張られ、顔面をヒットしたことが何度かある。笑いごとではあるが、その場では笑ってなんぞいられない。まあ、打ちどころによっては、笑う他に何もできないほど痛いこともあるので、たかが袖口…とバカにしてはいけない。

ループといえば、紐靴の結び目の輪っか。あれも要注意だ。バイクに乗るときは紐靴を履かない…と決めている人もいる。確かに、あのループの中にブレーキペダルやシフトペダルの先端が入り、気づかぬままバイクを降りようとしたらどうなるか、考えただけでもぞっとする。私はまだ(コワい目にあったことがないからか?)平気で紐靴を履いて乗車しているが、それでも、紐は短めにし、結ぶときは、ループが大きくならないように気をつけている。

身の回りのストラップを見直すと、それが必要な場面では便利だけれど、不要なときは引っかかりの危険防止に気をつけなければならない物が多いことに気がつく。カメラ、ケータイ、キーホルダー、バッグ、ポーチなど。これらの物をどこかに置くときは、ストラップが垂れ下がらないように気をつけたい。机の端にカメラを置いて、ストラップを “だらり” と垂れたままにしておくのは、引っかけて落としてくださいと言っているようなものだと心すべし。

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