『バイク乗りの勘所』

愛車メイク術(3) 黒い部分を黒く見せる

掲載日:2011年07月04日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

タイヤはほとんど黒だし、フレームも黒が主流。他にもリアフェンダー、エアクリーナーボックス、ワイヤー類、その名もブラックボックスなど、1台のオートバイには黒いパーツがたくさん使われている。これらの黒いパーツは、ツヤあり・ツヤなしの2種類に大別できる。そして、ツヤがあるかないかによって、メイクのしかたは異なってくる。ツヤありにはツヤを強調するメイク、ツヤなし(ツヤ消し)には暗く落とすメイクというわけである。

ツヤを強調するメイクは、メイク術(1)(2)を参考に、とにかくしっかり磨き、黒光りさせるのがポイント。黒フレームのネイキッドバイクの場合、フレームの曲線に沿ってハイライトが入ることで立体感・繊細感が増し、見違えるほど写真映りがよくなる。ハンドルまわりのブレーキホース、スロットルワイヤー、メーターケーブルなど、汚れが付着してツヤ消しになっているラインを、簡単な拭き掃除によってツヤありにするだけでも、ぐっと見栄えが向上する。

難しいのはツヤなし部分だ。ツヤ消し塗装やブラスト処理された金属など、汚れを落とすだけで何とかなる物はよいとして、問題は、樹脂やゴムなどの黒い素材ムキ出しのパーツだ。汚れや傷がつきやすい、経年変化で白っぽくなる、脂っ気が着くとそこだけツヤを帯びたりする…など、まことに厄介である。リアフェンダーなどは、とりあえず研磨剤入りのワックスなどで表面を平し、シリコンスプレーなどで拭き上げれば、一時しのぎにはなる。

最後に残ったのがタイヤである。トレッド(接地面)はブラシで汚れを落とすくらいで我慢するとして、サイドは何とかしたい。ここがしっかり黒いと、どんなマシンでもグッと美しく見える。ゴムを侵さないように、中性洗剤を付けたブラシでゴシゴシこすり、あとでタイヤ専用の美肌剤で仕上げるべし。それでもダメなら、靴墨を使う(薄く塗る)というテがあるが、塗りすぎるとトレッドにはみ出して危険なので、こればかりは自己責任でお願いしたい。

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