『バイク乗りの勘所』

愛車メイク術(2) 写り込みに気をつけよ

掲載日:2011年06月27日 タメになるショートコラム集バイク乗りの勘所    

Text/Nobuya YOSHIMURA

前回の “ラウンドエッジを磨き出せ” が、主に “線” を対象としていたのに対し、今回の話は “面” が対象。面と言っても、オートバイを外から見た場合、平面は数えるほどしかなく、面という面はほとんど曲面である。その中には、光沢塗装・メッキ・バフがけなどによるツヤのある面もあれば、ツヤ消しの面もある。どこかに置いたバイクの写真を撮ろうとしたとき、この “ツヤ” のある面(多くは曲面)が、実はけっこうやっかいなものだ。

美しい写真を撮ろうとしたとき、クロームメッキも顔負けの “びかびかバフがけ号” ほど撮影に苦労するものはない。ごちゃごちゃした周りの景色が映り込むのも嫌だし、かといって、建物の外壁や曇り空など、全面にモノトーンを映り込ませると光沢感が出ない。周りの景色でも、空、海、緑の草原や木立などが、適度にデフォルメされて、うまく映り込めばいいが、シャープな線の多い建物の場合は、歪んで、意味不明の幾何学模様になることが多い。

撮影者やカメラの映り込みも、気にしだすとなかなかシャッターを押せなくなる。試しに、被写体のバイクに使われていない、派手な色の服を着てカメラを構えると、そこここに自分の姿(または服の色)が映り込んでいるのがわかって、びっくりする。原色の服よりもモノトーンの服のほうが、例え映り込んだとしても目立たないのは、言うまでもない。そして、真正面や真横を避け、バイクに対して斜めにカメラを構えれば、自分の姿は、ほぼ消し去ることができる。

なんだか撮影講座みたいになってしまったが、バイクの側からは、面よりもエッジが強調されるように磨き出す、緩くカーブした大きな面には過度のバフがけを避ける、大きな面に単色塗装をする場合は明るめの色にする…などにより、映り込みを減らすことができる。しかし、クロームメッキの円筒形パーツ(マフラーやインナーチューブなど)は、どうやっても映り込むから、なくすのはあきらめ、美しく映り込ませるために掃除を徹底する…といった逆のわざも必要だ。

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