掲載日:2026年05月14日 フォトTOPICS
取材・写真・文/小松 男


XSRシリーズ初の軽二輪クラスモデルとなるXSR155。今春開催された東京モーターサイクルショー2026にも出展されており、注目を浴びていました!

プロテクションパッドやアジャスタブルレバー、ローダウンリンクなどの純正アクセサリー装着車。様々なカスタマイズも楽しめるベースとなってくれそうですね。
2026年、ヤマハのスポーツヘリテージモデルである XSRシリーズ は誕生10周年という節目を迎えました。
2016年に国内導入されたXSR900を皮切りに、XSR700、そして原付二種クラスの XSR125へとラインアップを拡大。“Neo Retro”という独自の価値観を築き上げてきたシリーズに、待望の軽二輪モデルとなる XSR155 ABS(以下XSR155)が加わることとなったのです!
この度開催された発表会場には、多くのメディア関係者や業界人が集結。実車の前では「まさに欲しかったサイズ感」、「125ccでは物足りない層に刺さりそう」といった声も聞こえてきました。
実際、このモデルには単なる排気量アップ版ではありません、“新たな入り口”としての役割が色濃く与えられているのです。

XSR155発表会にてご登壇いただいた開発スタッフの皆さん。左から、商品企画 小玉歩さん、プロジェクトリーダー 上田匠さん、エンジン開発 藤井勇輔さん、デザイナー 溝越万莉さん。
商品企画を担当した小玉歩さんは、こう話します。
「若年層の中には、まだまだモーターサイクルに関心を持っている人がたくさんおり、その層に刺さるエントリーモデルとして開発をしました。無理をせず日常で自然に扱える、さらに余裕のある走りを楽しめる排気量です。“ファッショナブル×乗って楽しい”の二刀流です」
まさに今回のXSR155を象徴する言葉だと思えます。

関心を持ってくれている若年層に刺さるような商品開発というのは、バイクだけでなく、多くの業界で求められていること。XSR155はそこにしっかりマッチすると思います!

オトーサン世代にはRZ250を連想させるカラーリングですが、これもきっとワカモノに刺さるはず! だって黒×金は勝者のパターンなのではないでしょうか!?
XSR155を前にしてまず感じたのは、“肩ひじ張らず付き合えそうなバイク”という独特の空気感でした。
丸型LEDヘッドライトや水平基調のフォルム、タックロールシートなど、XSRシリーズ共通のクラシカルな意匠を採用しながらも、どこか軽やかで親しみやすいのです。
その一方で、倒立フォークやデルタボックスフレーム、アルミ製スイングアームなど、走りに関する部分にはしっかりと現代的なメカニズムが投入されています。

カウルレスモデルにおいての異形ヘッドライトブームもひと段落し、やはり『ヘッドライトは丸形が落ち着くな』と多くの人が思い始めている中、XSR155の顔はドンピシャなのです。

独特な雰囲気を醸し出しているタックロールシートもXSR155のポイント。シート高は810mmとなっています。厚手のつくりとなっており座り心地が良さそうです。
プロジェクトリーダーを務めた上田匠さんは、車体構成について次のように説明してくれました。
「デルタボックスフレームとアルミスイングアームの組み合わせや、倒立フォークやリンク式サスペンションなどを使用し、日常領域だけでなく、その先の走りまで余裕を持った車体としています。ライディングポジションもXSRシリーズに準ずる、無理なくリラックスできるものとしました」
実際、137kgという軽量な車体やスリムなボディ、アップハンドルによる自然なポジションは、街中でもワインディングでも扱いやすそうな印象を受けます。

ヤマハが誇る伝家の宝刀的骨格、デルタボックスフレームを軸に、リンク式サスペンションを支持するアルミ製スイングアームと倒立フォークでボディワークを固めます!

フロント足まわりには、倒立フォークと2ポットキャリパーのディスクブレーキという贅沢な装備が与えられています。これはクラスを超えた走りを楽しめそうです。
“頑張って操る”のではなく、“自然に付き合える”という感覚は、このモデルの大きな魅力となっています。
そして、そのキャラクターを支えているのが155ccエンジンです。
エンジン開発を担当した 藤井勇輔さんによれば、
「VVAによって、回転域を意識せずとも良好な出力特性を実現しています。アシスト&スリッパークラッチを採用しており、軽いクラッチレバー操作や過度なエンジンブレーキを軽減し、シフトチェンジすること自体を楽しめます。そして6速ミッションなので、高速道路を使った移動も快適です」とのこと。

搭載する排気量155cc水冷4ストロークSOHC4バルブシングルエンジンは、最大出力19馬力、最大トルク14Nmを発生します。力強い走りを楽しめそう!

VVA(可変バルブ)はアクセル開度に応じて、7000~7400回転の間で、低中速向けと高速向けのカムが切り替わるように設定されています。全域でパワフルかつ扱いやすいのです。

クラッチレバー操作といえば重いもの、回転を合わさずシフトダウンすればタイヤがロックするものという中で育った世代にすれば、アシスト&スリッパークラッチは神装備です。
実際、最高出力19PSを発揮する水冷単気筒エンジンは、日常域では扱いやすく、それでいて回せばしっかり伸びる特性を与えられています。VVAによる自然なトルクのつながりもあり、“小排気量を頑張って走らせる”という感覚とは少し異なる、“余裕を持って楽しめる”フィーリングが期待できそうです。
しかも、高速道路を利用できるというのは非常に大きいものです。ツーリングの行動範囲は大きく広がりますし、都市部から郊外へ向かう移動も圧倒的にラクになります。
実際に周囲からも「125ccは魅力的だけど、高速に乗れないから……」という声は少なくなく、その弱点を埋めた意味は大きいと思います。
XSR155の魅力を語るうえで、個性的なスタイリングも大きなポイントです。
デザインを担当した 溝越万莉さんは、XSRシリーズの世界観について、
「レトロとモダン、その相反するふたつのスタイルを対置しています。だからこそ、XSRはより自由で、より楽しいものとして目に映るのです」と話してくれました。

カラーバリエーションは、ブラック、シルバー、グリーンの3色が用意されており、車両価格はすべて53万9000円となっています。どの色も素敵で、選択に悩んでしまいますね!
確かにXSR155を見ると、“旧車風バイク”というだけにはとどまらないことが伝わってきます。
クラシックな雰囲気を持ちながらも、中身は現代的で軽快。そして乗り手のライフスタイル次第で、通勤、ツーリング、アウトドア、カスタムなど、さまざまな表情を連想できるのです。

東京モーターサイクルショー2026で見かけたストロボパターン(USインターカラー)が置いてないなあ、と思っていたところ、ワイズギアから外装セットとして登場予定ということでした。
今回の発表会では、アパレルブランドの BEAMS とコラボレーションした展示車両も登場しました。それは単なる純正アクセサリー提案ではなく、“XSR155と過ごすライフスタイル”そのものを感じさせる演出が印象的でした。

【HAPPY OUTSIDE BEAMS×XSR155】コラボ車両。アウトドアフィールドにマッチするマット仕上げのシダーグリーンが、ライダー心を捉え、キャンツーへと誘います。
「バイクはカスタムを楽しまれている方も多く、それはファッションに通じるものがあると考えています。
モーターサイクルショーに足を運んだ際、車両だけを見る人が多い印象を受けたので、使い方をイメージできる世界観を打ち出したいと思ったのです。
色々なプランを考えましたが、BEAMSの中の外遊びブランドである“HAPPY OUTSIDE BEAMS”との親和性が高いことや、プロジェクトチームの中には、実際にキャンプツーリングを楽しむスタッフもいたので、今回のコラボレーションは、アウトドアレジャーやキャンプツーリングをモチーフとしました。
XSR155という素材の良さを活かす感じで、ケースなどのツールを付け加え、見た人がステージを頭に思い描くことができるよう心がけました」と、BEAMSのプロジェクトメンバーからコメントをいただきました。

コラボレーションプロジェクトに参画したBEAMSのスタッフメンバー。XSR155は、ファッション感度の高い人々の気持ちもがっちりと受け止めてくれます。

XSR155という素材の良さを活かしながら、世界観を打ち出すのが難しかったという今回のコラボレーション企画。キャンプ道具満載のキャリアが印象に残りました。
今回のコラボからは、このモデルは単なる移動手段ではなく、“遊びの道具”としての魅力を強く意識していることが伝わってきます。
ネオレトロスタイル、155ccという絶妙な排気量、高速道路対応、軽快な車体、そしてカスタム映えする素材感。
これらを高次元でバランスさせたモデルは、実は国内市場ではかなり珍しい存在なのです。
しかも53万9000円と手を出しやすい価格に抑えられています。
装備や質感、155ccエンジンのパフォーマンスを考えれば、かなり戦略的なプライスにも思えますね。
“速さだけではない楽しさ”を求めるライダーにとって、XSR155はかなり気になる存在になりそうです!!








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