掲載日:2023年06月05日 フォトTOPICS
取材・文・写真/伊井 覚
【この記事の目次】
■秩父の入口、国道299号と正丸峠
■ライダーが集う道の駅果樹の公園あしがくぼ
■峠好きにはたまらない定峰峠
■あの人気アニメの聖地巡礼も楽しめる
■ライダー歓迎の町、小鹿野
■ダム巡りや秘境探検も
埼玉県の西部に位置する秩父市は東京、埼玉在住のバイク乗りにとっては定番のツーリングスポットです。気楽に日帰りできる距離でありながら大自然に囲まれて非日常が味わえ、美味しい名物もたくさんあります。さらにバイクで街おこしをしている小鹿野町や、人気アニメの聖地もあるんです。
今回は埼玉県出身の自称・秩父ライダーである僕が、秩父の代表的なツーリングスポットを巡ってきました。
秩父にアクセスするには東京都心、入間市方面からだと国道299号、埼玉北部・熊谷方面からだと国道140号、また、青梅・奥多摩方面からだと県道53号が主なルートになります。その中でも多くのライダーが使うのが、国道299号です。埼玉県入間市から秩父市まで約30kmにも及ぶ快適なワインディングロードで、信号もほとんどありません。
国道299号で秩父に向かう途中には正丸トンネルがあります。約2kmの長さがあり、ずっと真っ直ぐで一部下り坂になっているので、速度の出し過ぎに注意しましょう。
正丸トンネルに入らずに手前を右折すると、正丸峠を走ることができます。人気アニメ「頭文字D」に登場するため、ライダーだけでなく4輪乗りにも人気のある峠道です。正丸トンネルが開通する前に使われていた旧道なので、トンネルを通らずにこの峠を越えて秩父に行くこともできますよ。
頂上には看板もありますので、記念撮影を忘れずに。
正丸トンネルを抜けて国道299号を進むと、左手に道の駅果樹の公園あしがくぼがあります。休日になると駐車場にたくさんのライダーが集まり、まるでバイクの展示場のように賑わいます。ツーリング時の集合場所にも最適ですね。
ここでは秩父名物「みそポテト」(440円/2本)が食べられます。蒸したジャガイモの天ぷらに甘い味噌ダレをつけたもので、一本でかなりのボリュームがありますよ。
秩父の峠道と言えばもう一つ忘れてはいけないのが、定峰峠です。秩父から小川町へ抜ける道で、こちらもアニメ「頭文字D」に登場することで有名ですね。残念ながら頂上にある峠の茶屋は廃業してしまっていますが、トイレと自動販売機があるので、ここで一休みする人も多いです。周辺には林道も多いので、オフロードバイクで散策してみるのも面白いでしょう。
定峰峠をそのまま小川町方面に下っていき、途中を左折すると、彩の国ふれあい牧場に続く県道361号に入ります。道幅は狭いけれど頂上からの景色は一見の価値あり。そのまま抜けると秩父方面に戻ることもできますよ。
秩父はアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の舞台としても有名です。秩父駅の周辺にはアニメの中に登場した印象的な場所がたくさんあります。ここでは一つだけ、キービジュアルに使われていた旧秩父橋を紹介。現在、車両の通行には隣の秩父橋が使われていますが、この旧秩父橋も歩いて渡ることができます。
秩父郡小鹿野町はバイクでまちおこしをしています。その中心となっているのが、こちらの特徴的な形をした建物。かつては民間のバイク博物館「バイクの森おがの」として使われており、国内外の古い貴重なバイクが展示されていました。僕も一度だけ訪れたことがあり、イタリアのパリラGSの現車を見ることができたのは感動的でした。
現在、建物の中にはバイク乗りにはたまらない、燃料タンクの形をしたお弁当箱でランチがいただけるバイク弁当が出店しています。かつては山梨県に抜ける国道140号沿い、道の駅大滝温泉の近くにありましたが、2021年3月にこちらへ越してきました。もちろん秩父ライダーの僕は何度も訪れていましたが、お引越ししてからは今回が初訪問。
お弁当の中身は全て同じですが、タンクの色やステッカーの柄を選ぶことができます。僕はヨシムラの黒(1,600円)をチョイスしました。食べ終わったお弁当箱は持ち帰ることができるので、ステッカーを貼って飾っておくのもいいですし、日常のお弁当箱として使うこともできますよ。
また、建物内には「伝承・ポップ吉村」メモリアルコーナーが展示されています。
アライヘルメットミュージアムも併設。初めて秩父を訪れたライダーは訪問必須ですね!
さらに秩父ではダム巡りも楽しめます。秩父には浦山ダム、二瀬ダム、滝沢ダム、合角ダムがあり、それらをバイクで巡るだけで一日楽しめます。ダム管理事務所で配布しているダムカードを集めてみるのも良いでしょう。もちろん僕はコンプリートしています。
こちらは浦山ダム。4つのダムの中で最もアクセスしやすいため、ダム初心者にもオススメです。ダムの上にも駐車場があるのですが、ダムの下にある駐車場にバイクを停めれば、大迫力の浦山ダムをバックにバイクの写真撮影ができちゃいます。
最後に秩父ライダーの僕でも、今まで一度も訪れたことがなかった観光地に行ってみました。
浦山ダムのすぐ近くにある橋立鍾乳洞です。いつも前を通り過ぎて気になってはいたのですが、なかなか機会がなく、入るのは今回が初めて。
正直、ナメてました。鍾乳洞の中は写真撮影が禁止なので、お見せできないのが残念ですが、かなり本格的な鍾乳洞で、岩山の中の狭い洞窟を歩くことができます。カメラなんか持って入ったらぶつけてしまっていたでしょう……。撮影禁止で助かりました。
いかがでしたでしょうか? 秩父にはこの他にもまだまだ紹介したいツーリングスポットがたくさんあります。グルメもわらじカツや豚みそ丼、お蕎麦、ホルモンなどが有名ですし、長瀞には美味しいかき氷も! ぜひご自分で訪れ、確かめてみてください。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!