“コカ・コーラ ゼロ” 鈴鹿8時間耐久ロードレース 第34回大会

掲載日:2011年08月08日 フォトTOPICS    

文・写真/淺倉 恵介  取材協力/鈴鹿サーキット

ホールショットを決めたのは、ポールポジションから飛び出した【#12 ヨシムラSUZUKI Racing Team】の加賀山就臣選手。“ユッキー”こと加賀山選手は、WSBKなど世界戦を戦い、今年から全日本ロードレースに復帰。JSB1000のトップコンテンダーとして活躍中です。

日本の夏に欠かせないビッグイベント
鈴鹿8耐が今年も開催!

バイク乗りにとっての真夏の風物詩 『鈴鹿8時間耐久ロードレース』 が、今年も開催されました。今年で34回を迎える本大会は、世界耐久選手権の1戦として行われており、国内トップチームだけでなく海外チームも参戦する国際的なレースです。

予選は GSX-R1000 を駆る【#12 ヨシムラSUZUKI Racing Team】の加賀山選手がポールポジションを獲得。2番手はヤマハのエース、中須賀選手を擁する【#7 MONSTER YAMAHA -YART】、3番手には昨年の覇者【#634 MuSASHI RT HARC-PRO】が続きます。優勝候補との下馬評の高かった【#11 F.C.C. TSR Honda】は、タイムアタックと赤旗中断が重なってしまい、4番グリッドに沈みます。

迎えた決勝レースは、節電のため例年より1時間早い午前10時30分にスタート。ポールから飛び出した【ヨシムラSUZUKI Racing Team】の加賀山選手がホールショットを決めますが、その周の内に【F.C.C. TSR Honda】の清成選手がトップを奪取。その清成選手は17周目に転倒、再び加賀山選手がトップに立ちます。しかし、清成選手は即座にコース復帰し、わずか4周後の21周目には再びトップを奪い返すという激しい展開で観客を沸かせます。

その後は【F.C.C. TSR Honda】と【ヨシムラSUZUKI Racing Team】の2チームに、【MuSASHI RT HARC-PRO】が加わった三つ巴のトップ争いが繰り広げられました。転倒のダメージ修復のため【F.C.C. TSR Honda】が一時後退しますが、懸命の追い上げを見せ5時間経過時点でトップを奪還。その後は一度もトップを譲ることなく、【F.C.C. TSR Honda】が5年ぶり2度目の8耐優勝を果たしました。

8時間という長丁場を走りきって、トップ3チームは同一周回。周回数217周は現在のコースレイアウトになってからは新記録になります。1位【F.C.C. TSR Honda】と2位【ヨシムラSUZUKI Racing Team】の差はわずか38秒という激戦。見応えのある熱いレースでした。

フォトTOPICS(写真点数/29枚)

01ホールショットを決めたのは、ポールポジションから飛び出した【#12 ヨシムラSUZUKI Racing Team】の加賀山就臣選手。“ユッキー”こと加賀山選手は、WSBKなど世界戦を戦い、今年から全日本ロードレースに復帰。JSB1000のトップコンテンダーとして活躍中です。

02優勝を果たした【#11 F.C.C. TSR Honda】のエースライダー秋吉耕佑選手。秋吉選手は国内二輪レースの最高峰、MFJスーパーバイク選手権JSB1000クラスのディフェンディングチャンピオンで、今シーズンもランキングトップを独走中。チームを組んだ伊藤真一選手、清成龍一選手は二人とも世界GP経験者で、8耐で優勝した実績を持っています。

03【F.C.C. TSR Honda】と【ヨシムラSUZUKI Racing Team】は、レースの最初から最後まで激しいトップ争いを続けました。特にレース序盤ではテール・ツー・ノーズのバトルが続き、観客を大いに沸かせました。

04中須賀選手の活躍で、2番グリッドを確保した【#7 MONSTER YAMAHA -YART】でしたが、残念ながらレース序盤でリタイアしてしまいました。

052年連続優勝をかけ、若きエース高橋 巧選手を岡田忠之選手、玉田 誠選手という二人の世界GP経験を持つベテランがサポートする【#634 MuSASHI RT HARC-PRO】。優勝はなりませんでしたが、最後まで健闘し3位入賞を果たしました。

06フランスから来日した【#99 BMW MOTORRAD FRANCE 99】は、驚きの速さを発揮し4位入賞。“世界最長のスプリントレース”と呼ばれるほどペースの速い鈴鹿8耐では、海外の耐久レース専門チームが上位に進出することは稀です。快挙といって良い素晴らしい成績です。

07新型 ZX-10R を駆り、カワサキ勢で最上位の5位を獲得した【#01 エヴァRT初号機 トリックスターFRTR】。ライダーは出口 修/芹沢太麻樹/武石伸也の3選手。

08鈴鹿サーキットのコース上、あらゆるスポットでバトルが勃発。トップクラスと最下位では、ラップタイムに10秒近くも差があります。周回遅れをいかにかわすかは、腕の見せどころといえるでしょう。

09スタートは伝統のル・マン式で行われます。シグナルとともにマシンに駆け寄るライダーの姿を見るのは、耐久レースの醍醐味のひとつです。

10耐久レースではピット作業の速さは、見る側が考えている以上に重要です。これは【#11 F.C.C. TSR Honda】のライダー交代時のピット作業風景。トップチームは、わずか10秒ほどでライダー交代、前後タイヤ交換、ガソリン給油を済ませてしまいます。

11【#99 BMW MOTORRAD FRANCE 99】のピット作業は、耐久レースのプロフェッショナル集団らしく、クルーの動きにムダが一切ありません。特別な機材などは何も使用していないのに、驚くほどスムーズにライダー交代を終えます。

12給油作業を担当するクルーには耐火服の着用が義務づけられています。クイックチャージャーの重量は、ガソリンを含めて30kgを越えます。気温30度を超える炎天下で、通気性皆無の耐火服を着込み、重いクイックチャージャーを振り回す。給油係は重労働なのです。

13バイクのレースでは、ライダーとピットの間で無線通信を行うことがレギュレーションで禁じられています。そのため、ライダーへの情報伝達は昔ながらのサインボードのみです。ライダーは猛スピードで走りながら、ピット前を通り過ぎる一瞬で、ラップタイムや順位、ピットからの作戦指示を読み取らねばならないのです。

14人気芸能人 島田紳助さんが監督を務める【#27 TEAM SHINSUKE】が、16年ぶりに復活を果たしたことも本大会の大きな話題のひとつ。テーマに東日本大震災からの復興を掲げ、ライダーに被災地出身の中木亮輔選手を起用。クルーはお笑い芸人のみなさんが務めました。

15人気芸能人 島田紳助さんが監督を務める【#27 TEAM SHINSUKE】が、16年ぶりに復活を果たしたことも本大会の大きな話題のひとつ。テーマに東日本大震災からの復興を掲げ、ライダーに被災地出身の中木亮輔選手を起用。クルーはお笑い芸人のみなさんが務めました。

16人気芸能人 島田紳助さんが監督を務める【#27 TEAM SHINSUKE】が、16年ぶりに復活を果たしたことも本大会の大きな話題のひとつ。テーマに東日本大震災からの復興を掲げ、ライダーに被災地出身の中木亮輔選手を起用。クルーはお笑い芸人のみなさんが務めました。

17ドゥカティ1098でエントリーした【#07 ラ ベレッツァ スピード & ワイルド7】の第1ライダーは、大会唯一の女性ライダー高杉奈緒子選手。同チームは42位で見事完走を果たしています。

18ゴール後はノーサイド、全てのチームが過酷な8時間を戦い抜いた仲間です。ピットロードに還ってきたライダーとマシンを、チームや順位に関係なく讃え合うのです。

19最後は恒例の花火でフィナーレを迎えます。昼間の暑さがやわらぎ、涼しい風が吹き始める中で観る鈴鹿の花火は格別です。エントラントも観客も、皆この花火をみるために夏の鈴鹿に集まるのかもしれません。

20鈴鹿サーキットのエントランス、GPスクエアには大きなメインステージや各メーカーのブースが設けられます。レースウィーク中は毎日様々なイベントが開催され、観客を楽しませてくれるのです。

21今年、レース参戦開始50周年を迎えたヤマハでは、歴代のワークスレーサーを展示。滅多に見ることができない名車がズラリ。レースファンなら、たまらない光景です。

22鈴鹿サーキットを訪れた全ての人が楽しめるイベント、MOTO MAXが今年も開催。パーツメーカーやグッズメーカーのブースが立ち並び、様々なバイクに触れることができ試乗会も大盛況でした。バイク未経験者への体験教室なども行われていました。

23サーキットでの観戦場所は基本的に屋外。真夏に行われる8耐の暑さは言うまでもありません。観客が少しでも涼しく観戦できるように、サーキット内の数箇所にミストが吹き出すクールダウンエリアを設置。多くの人が身体を休めていました。

248耐決勝前日には、600ccマシンで争われる鈴鹿4時間耐久ロードレースが、サポートレースとして開催されました。未来の8耐ライダーを目指すノービスライダーが火花を散らしたこのレース、優勝したのはマレーシアから参戦した【#25 Boon Siew Honda Racing Malaysia】でした。

25前夜祭では人気アイドルユニット【SKE48 Team E】の皆さんによるライブパフォーマンスが行われ、会場を大きく盛り上げました。彼女達は決勝前の国歌斉唱も担当しました。

26前夜祭のフィナーレは、今年で13回目となった『バイクであいたいパレード』です。鈴鹿市内をパレードしてきた、約500台のバイクが鈴鹿サーキットの本コースを走る姿は圧巻です。

27レースに欠かせないのがレースクイーン。彼女達の存在は、過酷なレースの中で一服の清涼剤。レースを見るためでなく、レースクイーン目当てでサーキットに通うファンがいるのもうなづける話です。

28レースに欠かせないのがレースクイーン。彼女達の存在は、過酷なレースの中で一服の清涼剤。レースを見るためでなく、レースクイーン目当てでサーキットに通うファンがいるのもうなづける話です。

29レースに欠かせないのがレースクイーン。彼女達の存在は、過酷なレースの中で一服の清涼剤。レースを見るためでなく、レースクイーン目当てでサーキットに通うファンがいるのもうなづける話です。

こちらの記事もおすすめです

この記事に関連するキーワード

新着記事

タグで検索