掲載日:2010年10月05日 フォトTOPICS
取材・文/ケニー佐川&バイクブロス×マガジンズ編集部 撮影/ バイクブロス×マガジンズ編集部 ナベ 取材協力/ブライトコーポレーション
見る者を圧倒する“おどろおどろしさ”がデザインテーマだけにインパクト抜群の6灯式ヘッドライト。センター2灯がロー、その両脇がハイ、両サイドはポジションランプ。迫力のラムエアダクトが口を開ける。
90年に登場した初代ZZ-R1100が最高速度300km/hを目指して以来、ZZRの名は「最速マシン」の代名詞となっていた。その後、CBR1100XXやHAYABUSA1300、そして身内のライバルでもあったZX12Rなどとの熾烈な最速マシン戦線に終止符を打つべく、満を持して06年にブランニューモデルとしてデビューしたのがZZR1400である。だが、ZZR1400の本当の顔は別にある。それは、トータルバランスにおける「最強」という称号。歴代ZZRシリーズで培ってきた高速巡航性能とZX-12Rの速さ、ZX-10Rの運動性能を併せ持つ、まさにカワサキの威信をかけて開発したフラッグシップモデルなのだ。
ZX12Rで熟成されたアルミモノコックフレームに直4スポーツモデルとしては最大級の排気量を誇る水冷ツインカム1352ccのエンジンを搭載。カワサキ伝統のラムエアシステムによりピーク200psオーバーを実現する。注目すべきはその圧倒的なパワーだけではない。カワサキは航空機や新幹線を作っているメーカーである。つまり空力特性を知り尽くしたエキスパート集団ということ。ZZRの流れるような有機的なエアロダイナミクスフォルムにも当然そのノウハウは注ぎ込まれ、超高速域での卓越したハンドリングと直進安定性を実現している。さらにZX-10Rの基本設計を踏襲したというディメンションと充実した足回りによってスーパースポーツを追い回すスポーツ性能も与えられている。カテゴリーを超えた頂点“オープンクラスキング”を標榜したマシンの実像とは・・・。あらためて現在の立ち位置を探ってみたい。
今週公開の試乗インプレッションに先立ち、今回はZZR1400のディティールをフォトトピックスでお届けしよう。
01ホワイトレンズの中に赤色LEDを収めたV型のテールランプが印象的。ウインカーは前後とも空力特性を向上させるビルトインタイプだ。
02マフラーは迫力の2本出しタイプ。08年モデルから排気系の改良により3psアップの193psにパワーアップしながら、排ガス規制ユーロ3に対応している。
03ペータルタイプのφ310mmダブルディスク&4ポッドラジアルマウントキャリパーが強力な制動力を発揮。さらにABS仕様となれば安全性も完璧。
04リヤブレーキもペータルタイプのφ270mmディスク&2ポッドキャリパーの組み合わせ。リヤだけでもフロント同様にABSが作動する。
05エアマネジメントを強調する大胆なルーバー付きのサイドエアアウトレットを採用。ラジエターの熱を効率的に逃がすとともにデザイン上のアクセントにもなっている。
06フロントにφ43mm倒立フォーク、リヤにはカワサキ伝統のユニトラック式モノサスを採用。前後ともフルアジァスタブルタイプでセッティングの自由度は高い。
07ZX-12Rで熟成を重ねた新世代のアルミモノコックフレームを採用。一般的なツインスパーフレームに比べてコンパクト化や車体をスリム化できるメリットがある。
08タンデム走行を前提とした本格的なダブルシートを備える。肉厚も十分で表面はテクスチャー加工で滑りにくくなっている。グラブバーも実用的。
09センタースタンドをかけるときに便利なアシストグリップ。アルミ製で質感も高く、ローレットが刻まれていて雨天でも滑りにくい。こだわりを感じさせる部分だ。
10アナログ式2連メーターとデジダル式多機能メーターの組み合わせ。見やすい大きな液晶画面には走行距離、ツイントリップ、電圧、平均燃費、瞬間燃費などを表示。
11シート下スペースは意外に狭くほとんど収納できない。後部中央に設置されたボックスには車載工具入れ。リヤブレーキ用リザーバータンクもシート下に内蔵。
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