掲載日:2010年01月14日 プロが造るカスタム
'80年代後半に起こった“改造車”ムーブメン卜。いわゆるレプリカ、スポーツモデル全盛だった当時、Z、CB、カタナといったひと世代前の空冷マシンをチューニングすることは、明らかに反主流、アンダーグラウンドな行為だった。そういった意味から行っても、改造車たちの集うメインステージが週末深夜の第三京浜だったというのは、じつに頷ける話だったと思う。だが、それも既に20年以上前のことなのだった。
「このマシンは、オーナーである日吉さんが、その当時から思い描いてきた“理想のZ”を具現化したという車両。前後17インチなど足まわりの仕様ももちろんですけど、シャシー、足まわりをブラックで統一したカラーコーディネー卜なども、カワサキらしさ、当時の改造車らしさを追求したものなんですよ」(ACサンクチュアリー代表・中村さん)
その車体に組み合わせるのは、濃いガンメタとゴールドを使った、オリジナルカラーのイエローボール外装。足まわりなどは基本、同店が推奨するXJR1200(フォークがフルアジャスタブルとなる後期型)流用で組まれているのだが、マシン全体からは同店コンプリート=RCMならではの高い質感が、はっきりと感じられる。これも魅力だろう。
「これって、どこをどうしたからじゃなく、細部のクリアランスや表面処理など、ひとつひとつの作業をとにかく丁寧にやっていった結果だと思ってます」(中村さん)
仕様がそれほど変わらないのに、実車の雰囲気がまったくと言っていいほど違うということは、確かに取材をしていても経験すること。こういった“本物感”も、オーナーが求めていたものだったのだろう。同店は、その夢も叶えたのである。
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