掲載日:2017年09月18日 プロが造るカスタム
取材協力/サンクチュアリー・コウガ
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2016』に掲載された内容を再編集したものです
代表を務める立入さんの趣向を反映してか、このところのサンクチュアリー・コウガが手がけるZは、半数近くがセパレートハンドル仕様を選択している。バーハンドルと比較した場合、セパレートハンドルならではの問題点や注意点はあるのだろうか。
「セパレートハンドル仕様は製作時に、ハンドル切れ角に気を遣いますね。丸Zの場合はあまり問題にならないですが、角Zは切れ角が少なくなりがちなので、ガソリンタンクを後方にずらしてマウントするケースが少なくない。一方の完成後の乗り味に関しては、バーハンドル仕様よりフロント荷重が増えるわけですから、専用セッティングが必要になりますが、オーリンズのように守備範囲が広いフロントフォークを使っていれば、アジャスターの調整で十分対応できる範囲です」(立入さん)
この違いに依らず、同店で定番化したのが、ドライブスプロケット部の支持剛性を高めるオリジナル製品EVOシステムと、独自のレシオを持つ6速クロスミッションだ。
フレームには14カ所の補強を追加。フォークオフセット[60から]40mmのステムとスイングアームはスカルプチャー。
「このふたつに関しては、サーキット指向の速く走りたいライダー用……という誤解が一部で生じているようですが、いずれのパーツもストリートでの扱いやすさを前提に開発したものなんです。EVOシステムはリアに180幅以上のタイヤを履いた際の耐久性を高めることが目的ですし、6速クロスミッションはどんな仕様にも使えますからね」(同)
その6速クロスミッションには、既にほとんどの部分が欠品になっている純正ミッションの補修用という意味も持たされ、サンクチュアリーグループ店だけでなく、全国のZ系ショップからオーダーが入っていると言う。
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