掲載日:2017年04月29日 プロが造るカスタム
取材協力/テクニカルガレージ ラン
記事提供/ロードライダー編集部
※この記事はロードライダー特別編集『ザ・カスタムマシン2015』に掲載された内容を再編集したものです
「素のまま、ノーマルのGSX-R750だと、現行(L1~5)の方がいい。でもひとつ前になるこの2009年型K9(~L0)は、手を入れた時の伸びしろが大きい。元がダメとかではなく、元々の良い素性がぐっと伸びるという感じですね。良く走って良く曲がって、良く止まる。それがバランス良く高められるんです」
スズキ、ヤマハの新車も販売、これらと油冷車等を元に各部をアップグレードした“バージョンアップコンプリート“も製作/供給するテクニカルガレージRUNの杉本さんは上の車両の素性を説明する。
「ポイントを押さえて手を入れますが、具体的には前後サスペンションをオーリンズ=フォークはGSX-R1000対応品でリアはTTXに、ホイールはマグ鍛造のM10Rに。ブレーキまわりはブレンボキャリパー+ディスク+ラジアルマスター、リアはブレンボキャリパー+サンスターディスクといったあたりです。ウチとしても長い間使い続けた中で間違いなく機能もアップするものだから、という換装ですね。ホイールはマグの軽さはやっぱりいいですし、何よりぶれなくきれいに回ること、これが大事。細かい機能面を詰めることの積み重ねで、上質パーツ群を使うわけです」
ベースは2009年型のGSXR750K9だが外装は同じ2009年型のGSX-R600に換装。カウルサイドのトライバルライン等もR600のそれだ
もちろんセットアップも加えられたこれらパーツとK9自体の伸びしろのおかげで街中での扱いやすさは向上、よく“別物“と考えられがちなサーキット性能も十分に高まった。
「もうひとつ、バー延長線がフォーク中心に来るオリジナルのGPハンドルも操作性向上に貢献していると思います」と杉本さん。
こうした地味な点にも目を付け、改良の手を入れる。そうした目があるからこそ、STDがコスト等の事情でなしえなかった機能をフォローできるのだ。
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