
掲載日:2011年04月20日 プロが造るカスタム
代表・竹中さん以下のスタッフが明確な得意分野を持つ超個性派集団、それがブライトロジックだ。竹中さん、エンジン面で手腕を振るう渡利さんら主力スタッフはヨシムラの卒業生であることから、GSXや油冷/現行GSX-R系のカスタムは、とくに得意とするところだし、最近ではハヤブサやZX-12R等のメガスポーツも多く扱っている。
このカスタムは、そんな同店がGPZ900Rをベースに、ヨーロッパの往年のスペシャルビルダー、GG=ゴディエ・ジュヌー(GODIER=GENOUD)製フルカウルを装着して仕上げた1台。カラーリングを見ても分かるように、そのスタイルは往時のヨーロッパ耐久選手権で大活躍したパフォーマンス・カワサキ車(GGの技術が生かされた空冷2バルブのZ系ベースだった)をモチーフとしている。
実際に装着されているカウルは、'83年型KR1000の耐久仕様を思わせるスタイリングだが、苦労したのは、そのマウント方法。ゴディエ・ジュヌーの指定通りに装着すると、カウルがかなり上かつ前の位置となってしまうため、「ハンドルの位置、タンクの関係など、制約が多い中でやっと、この位置に落ち着かせたわけです」と、竹中さん。
このため、ヘッドライトまわりはほとんどが作り直しになったとのこと。また、ライディングポジションとのバランスから言えば、タンクもショート加工したいところだが……。「でも、このバイクの場合は、ゴディエ・ジュヌーに対するオーナーの思い入れを形にしてあげたかったから、あえてタンクをカットしたりということはしなかった」(同)
もちろん、車体まわりはブライトロジックがパーツを吟味し、徹底してチューンを実施。その成果もあって、STDエンジンにもかかわらず、かなりの快速マシンに仕上がっている(多機能メーターには、最高速273km/hがメモリされていた)。
ユーザーから依頼されての作業である以上、守るべきところは守り、性能も考慮していく。“夢を叶えながらバランスを取っていく”のもまた、プロの仕事なのである。
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