掲載日:2018年11月27日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/田宮 徹
YAMAHA SR400
1978年の初代発売以来、数々のモデルチェンジやマイナーチェンジ、派生モデルの追加などが施されてきたが、キックのみの始動方式にこだわる空冷単気筒エンジンの基本部分や、一部をオイルタンクとして活用する鋼管フレームの構造は継承。シンプルな外観を持つレトロなロードモデルとしてロングセラーとなってきたのが、ヤマハのSR400だ。
2017年に新たな排ガス規制が施行されたことで、一度は生産終了となったSR400。しかしヤマハは、後継モデルの開発を新型発表以前から公表していた。そして2018年11月に、環境性能向上などの改良を施されて待望の復活を遂げた。
2018年11月に発売が開始された新型SR400は、2017年までの従来型をベースとしている。環境性能を高めるため、O2フィードバック制御ロジックの変更や新ECUの採用を施して、2010年モデルから採用されているフューエルインジェクションシステムはセッティングを最適化。燃料タンクから蒸発するガソリンの大気放出量を低減するため、エンジン左側にキャニスターを搭載した。さらにマフラーは、触媒の仕様を変更しながら音質を改善。新作のシートや前後ウインカーを採用して、質感向上などを図ってある。
ちなみに、ヤマハは2017年の生産終了後に後継モデル開発をアナウンスしていたが、じつは2010年モデルがデビューする際に、開発者が「今回だけでなく、次の環境規制強化も見据えて改良を加えました」と語っていたことを覚えている。SR400の復活は、10年近くも前から“当然”だったのかもしれない。
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