掲載日:2018年10月24日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/小松 男
HUSQVARNA VITPILEN 401
そのスタイリングを見ただけでも、只者ならぬ雰囲気を感じさせるネイキッドバイク、ヴィットピレン401(VITPILEN401)。スウェーデンの老舗ブランド、ハスクバーナ(Husqvarna)が送るロードスポーツモデルだ。多くのバイクブランドを有す日本では、地球の裏側で造られるハスクバーナはまだまだ知名度の低いブランドなのかもしれないが、その歴史は古く、1903年にはバイク製造を開始しており、最古のバイクメーカーと言われているほどだ。
中でもオフロードバイク分野においては世界中の選手権でその強さを証明し続けており、トップブランドのひとつとされている。ハスクバーナは2013年にオーストリアのピエラ・インダストリーAGに買収されている。この企業はオフロードバイクの世界ではライバル関係にあたるKTMを有しており、その2社が繋がったことは驚くべきニュースだった(それと同時にフサベルというオフロードバイクブランドも統合したが、その話は別の機会としよう)。
そんな新生ハスクバーナから登場したヴィットピレン401とはどのようなバイクなのか。先だって兄弟モデルであるヴィットピレン401、スヴァルトピレン401をテストする機会を得ていたので、それらとも比較しながらインプレッションをお伝えしてゆこう。
スウェーデン語で“白い矢”を意味するヴィットピレンは、左右に張り出た立体的な造形を持つタンク、その見た目からして他のバイクとは異なる存在感を放っている。コンセプトバイクとして登場したものからほぼ姿を変えずに生産されるまでに至ったこのバイクは、近未来を感じさせるものだが、なぜだかどことなくヤマハの名作であるRZにも似ているようにも思えてくる。
このインパクトがありながらも懐かしさを感じさせるデザインを手掛けたのは、KTMのデザインも行っているキスカ(KISKA)だ。キスカはKTMのバイクだけでなくウエアからライフスタイル全般にかけてブランドコーディネートを行っているのと同じように、ハスクバーナでもバイクやエクイップメントのデザインにはじまりブランドイメージをまるごと請け負っている。そうそう、KTMが“READY TO RACE”というキャッチフレーズを掲げているのに対し、新生ハスクバーナでは“SIMPLE.PROGRESSIVE.”をコンセプトとしている。
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