
掲載日:2018年02月05日 試乗インプレ・レビュー
取材協力/本田技研工業 写真/ホンダ 取材・文/青木タカオ
灯面を上下に分けたヘッドライトは、上側にロー、下側にハイとロービームを兼ねたシグネチャーランプをそれぞれ配置。ロービームのジュエルアイLEDは、磨き上げた光学レンズを左右5個ずつ用いた。
ハンドル左のスイッチで無段階調整できる電動スクリーンを装備。ダブルウィッシュボーンフロントサス採用などシャシーの全面刷新で乗車位置は前方へ移動しているが、ライダーとスクリーンの距離が近づいたことでスクリーンの小型化が可能となった。
ダブルウィッシュボーンフロントサスペンションは、ハンドル軸回りのスペースを削減するとともにフロントカウルの幅を抑え、コンパクトなスタイリングをもたらすことに貢献。快適な乗り心地ももたらした。
強力なストッピングパワーを生むラジアルマウントキャリパーをデュアル装備したブレーキシステム。前後連動によりレバーのみの操作でも前のめりになる感じが少なく、車体が安定した状態で制動力を体験できた。それはブレーキペダルを踏んだときだけでも同じことが言える。
メインフレームはアルミツインチューブ式を継承しつつ完全新設計。アルミダイキャスト製部材を全面適用し、重量低減を実現した。また、シートレール短縮によってマスの集中化も達成している。
シンプルに見やすくなったメーターは、右にタコメーター、左にスピードメーターをそれぞれアナログ式にレイアウトし、センターにフルカラーの7インチTFT液晶画面を置いた。オーディオやナビなどのインフォテイメントシステム、トルクコントロールON/OFF、プリロードアジャストなど各セッティングは画面上で可能だ。
新型ゴールドウイングにおいて大きなトピックスは、Apple CarPlayをバイクに初搭載したこと。iPhoneをライトニングケーブルで接続すれば、インストルパネル上で電話、ミュージック、マップ、メッセージ、PodCast、オーディオブック、Amazon Music、SpotifyなどCarPlay対応のアプリを起動させることができ、イヤフォンやマイクをBluetooth接続すれば音声認識での操作もできてしまう!
ライディング中でもグリップから手を離さず操作できるように、操作頻度の高い機能はハンドルにスイッチを集約した。ライディングモードやAT/MT切り替え、クルーズコントロールを右側で操作できる。
電動スクリーンの上下、オーディオなどのボリューム、ウォーキングスピードモードの操作、各種設定のセレクト/決定ができるのはハンドル左側のボタン。iPhone接続時にApple CarPlay対応のアプリを起動させたときも、ハンドルスイッチにて操作できる。
燃料タンクの左右に分かれて配置されていたスイッチ類も、手の届きやすいセンターコンソールへ集約。スティックボタンやホームボタン、グリップやシートヒーターのスイッチなどがまとまっていて使いやすかった。
収納容量は従来型より減ったものの、それでもリアトランクとサドルバッグ合わせて110Lの容量を確保。トランクはフルフェイスヘルメット2個を余裕を持って収納できる。
ダンパーが設けられ、滑らかで上質感のある開閉を実現したサドルバッグ、そしてリアトランク。3泊4日、2人分の荷物を想定している。
ゆったりとしたクルーズ性能とダイナミックな加速性能を両立した水平対向6気筒エンジン。ジェネレーター(発電装置)とスターターモーターの機能を1つに統合したISG(Integrated Starter Generator)は、大型二輪車としては初採用で、軽量コンパクト化と始動時の静粛性を上げている。
身長175cmのライダーだと両足がカカトまでしっかり届き、足つき性に不安は一切ない。カタログ値でのシート高は745mmと従来より5mm上がっているが、実際には地面に足が届きやすくなった。シート座面の内ももが当たるところを削るなどシート形状を全面見直し、さらに車体のシート跨ぎ部の形状も絞り込まれたことですんなり足が出せるのだ。
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