
掲載日:2017年08月07日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/田宮 徹
鋼管製フレームに、水冷並列2気筒エンジンを搭載。YZF-R3と共通のエンジンは、MT-25やYZF-R25と比べてボアが8mm拡大され、排気量は71ccアップ。これにより、6馬力の最高出力増が達成されている。
フロントブレーキはシングルディスク式で、キャリパーも片押し2ポットタイプとシンプルな構成。フロントフォークは正立式で、プリロードを含めて調整機構は備えていない。アルミキャストホイールは10本スポーク型だ。
リアブレーキもディスク式、片押しでピストン径が大きめのキャリパーを組み合わせる。マフラーは右側1本出しで、ミッドシップに近いデザイン。バンク角を稼ぐような三角形状のサイレンサーを採用している。
剛性と重さのバランスを最適化した、左右非対称のスチール製ロングスイングアームを採用。125mmのホイールトラベルが確保されたリアモノクロスサスペンションで、爽快な走りと市街地での快適性を両立させる。
小さな液晶パネルが埋め込まれた指針式の回転計と、速度などが表示される大きな液晶パネルで構成されたメーター。小さい液晶部には時刻や残燃料、大きいほうにはギア段数や燃費などを表示させられる。
ハンドルはバータイプで、フラットかつややワイドなデザイン。ストリートファイターイメージの確立にも大きく貢献している。燃料タンクは14リットル容量。使用燃料には、無鉛レギュラーガソリンが指定されている。
周囲に極めて小さなカウル、上部にミニバイザーを備えた、1灯式の異形ヘッドライトを装備。ヘッドライトとミニバイザーの間にはLED仕様のポジションランプが配され、点灯時にはアイラインのように存在を主張する。
被視認性に配慮した、LEDタイプのテールランプを装備。ライセンスプレートホルダーは、細めのアームでテールランプ下側から伸び、高級感を高めている。ウインカーレンズは前後とも、クリアタイプとなっている。
スポーティなイメージを高める、前後セパレートタイプの段付きシートを採用。シート高は780mmで、足着き性を高めるためライダー側シートの前部は幅が絞られているが、後半は幅広の設計で快適性を向上している。
タンデムシートを取り外すと、その下にはラゲッジスペースがある。かなりコンパクトだが、ETC車載器程度なら収納できる。タンデム時の快適性向上や荷物積載性アップを目的に、左右別体式のアルミ製グラブバーを採用。
タンデムシートの裏側は、最低限の車載工具が取り付けられるようにデザインされている。そのそばには、駐車時にヘルメットを固定しておけるようなフックあり。車体に別体式ヘルメットホルダーは搭載されていない。
スタイリングにおけるMT-25との違いは、車名のロゴなどを除けばステップ部のヒールガードが大きな部分。MT-25は穴開き加工されているが、MT-03にはこれがない。なおタイヤは、MT-25が「S」レンジでMT-03は「H」レンジ。
価格(消費税込み) = 55万6,200円
※表示価格は2017年8月現在
MTシリーズのイメージを継承するアグレッシブなスタイリングと、俊敏な操縦性が魅力。双生児となる250cc仕様よりも少し余裕があるエンジンと、ストリートでのジャストサイズ感も魅力のネイキッドスポーツだ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブ
■総排気量 = 320cc
■ボア×ストローク = 68.0×44.1mm
■最高出力 = 31kw(42PS)/10,750rpm
■最大トルク = 30N・m(3.0kgf-m)/9,000rpm
■トランスミッション = 6速
■全長×全幅×全高 = 2,090×745×1,035mm
■車両重量 = 165kg
■シート高 = 780mm
■ホイールベース = 1,380mm
■タンク容量 = 14リットル
■Fタイヤサイズ = 110/70-17
■Rタイヤサイズ = 140/70-17
■ブレーキ形式(F/R) = 油圧式シングルディスク/油圧式シングルディスク
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