
掲載日:2017年07月16日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
2017年型のV4エンジンは、従来どおり水冷65度V型4気筒DOHC4バルブを踏襲しつつ、各部の熟成により若干の高回転化が図られた。本国仕様で最高出力201psを実現しつつユーロ4に対応。ちなみに吸気ファンネルは従来の可変式から固定式に改められている。
2017年モデルにはオーリンズ製φ43mmTTX倒立フォークにブレンボ製M50モノブロック・4ピストンラジアルマウントキャリパーを新たに採用。ディスク径も10mm拡大されてφ330mmとなった。コーナリングABSを標準装備し、さらなるパフォーマンスと安全性を実現。
完全新設計のエキゾーストシステムを採用。2つのラムダセンサーと排気バルブを内蔵した新型マフラーは、新たなユーロ4の騒音および排出ガス規制に対応しつつ、クラス最高のパフォーマンスと迫力あるV4サウンドを継承。サイレンサーのサイズは若干大きくなっている。
リアブレーキはブレンボ製2ピストンキャリパーとφ220mmディスクを継承。前後オーリンズと繊細なデザインの10本スポークタイプの軽量鍛造ホイールはRFだけの専用装備となっている。
オーリンズ製TTXモノショックビギーバックタイプを新採用。圧側と伸び側それぞれのダンパー調整機構をサブタンク横に設置することで、さらに素早く簡単にセッティングすることが可能に。APRCを制御する慣性測位ユニットには最新のボッシュ製9.1MPが採用されている。
フロントカウルは従来型を踏襲。ヘッドライト左右がロー、センターがハイビームで、バックミラー内蔵式のウインカーはLEDを採用する。カラーリングとグラフィックは2017年仕様に刷新された。
極端に絞り込まれてミニマライズされたリアビュー。X型にも見えるスポイラー状の突起が特徴的なデザインは従来型を踏襲。コンパクトなテールライトとウインカーもLEDタイプ。
コーナリングでの荷重を受け止めるための幅広いシート。シート表面は硬めだがクッションは程よい厚みで座り心地も良好だ。シートカウルのセンター部分のパーツを付け替えることでエマージェンシー用タンデムシートにもなる。ちなみにシート高は従来よりも5mm下がった。
左側グリップ手元に集中的に配置された各種スイッチ類。APRCのモードやパラメーターは主には右上のジョイスティックと右下のパドルスイッチで操作するが、唯一エンジンマップだけは右手元で操作する仕組み。慣れは必要だが操作自体は簡単だ。
プリロード調整および左右独立した減衰機構を持つオーリンズ製NIX倒立フォークを採用。調整式ステアリングダンパーもFCだけの装備だ。樹脂製タンクカバーの天面には、アプリリアの世界選手権でのチャンピオン獲得回数「54」を表したエンブレムステッカーが誇らしげに貼られている。ちなみに燃料タンク容量は18.5リットルとツーリングにも十分なレベルだ。
2017年モデルで大きく進化した装備のひとつがダウンシフター。従来のシフトアップに加え、シフトダウン時にもクラッチを使うことなくギアチェンジが可能となった。ペダルの内側に見えるチェンジロッドと一体化した筒状のパーツが圧力センサー部。
ライディングに関するインフォメーションやAPRCのセッティング情報をトータル的に表示する4.3インチTFTカラーディスプレイを新採用。画面右下に見えるのがブレーキ入力、スロットル開度、バンク角(写真では13度傾斜)などのパラメーターを視覚化したもの。昼間と夜間、ロードとレースなどで選択できる多彩な表示オプション機能を備える。
価格(消費税込み) = 275万円
※表示価格は2017年7月現在
アプリリアが誇る最高峰スーパースポーツの最新モデル。第4世代の電子制御パッケージ「APRC」を採用した最高出力201psのV4エンジンを搭載するなど、走りは超アグレッシブ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク65°V型4気筒 DOHC 4バルブ
■総排気量 = 999cc
■ボア×ストローク = 78.0×52.3mm
■最高出力 = 148kW (201HP)/13,000 rpm
■最大トルク = 115N・m/10,500rpm
■トランスミッション = 6速
■サイズ = 2,055mm×---mm×---mm
■車両重量 = 204kg
■シート高 = 840mm
■ホイールベース = 1,435mm
■タンク容量 = 18.5リットル
■Fタイヤサイズ = 120/70-17
■Rタイヤサイズ = 200/55-17
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