アプリリア RSV4 RF(2017)

RSV4 RF(2017)
APRILIA

アプリリア RSV4 RF(2017) – 7度の世界タイトルに輝くリアルレーサーレプリカ

掲載日:2017年07月16日 試乗インプレ・レビュー    

取材・文/佐川 健太郎  写真・動画/山家 健一  衣装協力/HYOD

アプリリア RSV4 RF(2017) 特徴

クラス最強のV4はそのままに
電制と足まわりをさらに進化

アプリリア RSV4 RF(2017)の試乗インプレッション

RSV4シリーズは従来のVツイン搭載モデル「RSV ミッレSP」の後継モデルとして2009年にデビュー。翌2010年にはスーパーバイク世界選手権参戦2年目にして年間タイトルを獲得する快挙に輝いている。RSV4には基本的にレースマシンと同等の装備が与えられているのが特徴で、2011年にはアプリリア独自の電子制御パッケージAPRC(アプリリア・パフォーマンス・ライド・コントロール)を二輪業界に先駆けて導入し、2015年には進化型の「RSV4 RF」が投入され最高出力はクラス最強レベルの201psに到達。そして最新版の2017年モデルではAPRCをさらに進化させるとともにコーナリングABSとダウンシフターを装備。最新型のオーリンズ製前後サスペンションが採用され、メーターもTFTフルカラータイプへと刷新されるなど、大幅なアップグレードが図られている。

アプリリア RSV4 RF(2017)の試乗インプレッション

2017年モデルでは、コンパクトなレイアウトを持つ65度バンクのV4エンジンをはじめとする車体の基本構造は従来型を踏襲しているが、細かい部分で多くの改良が施されている。最高出力201psはそのままに、新設計マフラーによりユーロ4に対応しつつも、バルブタイミングの最適化やピストンの軽量化などにより、レブリミットは300rpm引き上げられた。

プレス材と鋳造セクションを組み合わせた伝統のアルミツインスパーフレームはエンジン搭載位置やステアリングステムアングルを調整可能で、また同じく軽量なアルミ製スイングアームはピボット位置を変更できるなど、まさにレーシングマシンと同等レベルのシャーシ性能が与えられているのが特徴だ。また、フロントブレーキにはブレンボ製M50モノブロックラジアルマウントキャリパーと大径化されたφ330 mmダブルディスクが新たに採用され、さらなる制動力アップが図られている。

アプリリア RSV4 RF(2017)の試乗インプレッション

APRCも第4世代に進化した。電子制御スロットルはフルライドバイワイヤー化され、旋回中でのハードブレーキングにも対応する「コーナリングABS」や、クイックシフトにもブリッパー機能(自動的に空吹かしする機能)が付いた「ダウンシフター」機能を新たに追加。高速道路の一定走行に便利な「クルーズコントロール」や、レース用機能として「ピットリミッター」も追加装備されている。

その他にも3段階(スポーツ、トラック、レース)に調整可能な「エンジンマップ」や8段階に調整できる「トラクションコントロール」、ウイリーやローンチ(発進時の全開加速)なども含めた各種制御モードがフル装備されているのが特徴だ。これらの電子デバイスをライダーが集中管理するため、ハンドル手元のスイッチボックスのデザインや、これらの機能を一覧で表示するメーターもデザインを一新したフルカラーTFTディスプレイが採用されている。

さらに最高峰モデルの「RF」には前後サスペンションに新型のオーリンズ製サスペンションパッケージ(フロント:NIX倒立フォーク/リア:TTXモノショック)を装備。RF専用デザインの軽量な鍛造アルミホイールや新型マルチメディアプラットフォーム「V4-MP」も標準装備されるなど、サーキット最速を目指すための性能を最優先としながらも、ストリートユースにも配慮した最新機能がフルスペックで与えられているのが特徴となっている。

RSV4 RF(2017)の試乗インプレッションは次ページにて

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