
掲載日:2017年06月15日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/田宮 徹
フロントブレーキには、アドベンチャーのCRF1000Lアフリカツインにも採用されているラジアルマウント式の対向4ポットキャリパーとダブルディスクを採用。ABSを標準装備する。ホイールは前後ともスポークタイプだ。
フロントフォークは、インナーチューブ径41mmの倒立タイプ。プリロードに加えて、伸側減衰力の調整機構まで備えている。ちなみにプロリンク方式のリヤサスペンションは、プリロードのみ調整することができる。
クロス部を中空構造、アーム部をコの字断面とした、新作の一体型アルミ製スイングアームを採用。軽量にもこだわることで、優れた路面追従性を追求してある。後輪駆動は、ダイレクトなフィーリングを生むチェーン式だ。
リヤブレーキディスクには、通常の制動用に使う片押しキャリパーに加えて、パーキングロック専用のキャリパーも備えてある。ハンドル下部右側のインナーパネルに設けられたレバーを操作することで、ロックとリリースができる。
キーを携帯しておくだけで、ハンドルロック操作やエンジン始動、シート下トランクやフューエルリッドの解錠ができるスマートキーシステムを採用。キーは電源オフも可能で、アンサーバック機能も盛り込まれている。
オフロードモデルのイメージを高める、幅広のテーパー形状ハンドルバーを採用。コックピットは、比較的高い位置に配された大画面の液晶メーターと、別体式インジケーターの組み合わせで、ラリー車のような雰囲気に。
スクエア形状の大画面液晶メーターは、中心位置に速度、その上側にバーグラフ式でエンジン回転数、速度の下にはギヤ段数を表示。さらに外気温や燃費、残燃料、時刻や日付、モード状態など多くの情報が示される。
ハンドル近くに設けられたスイッチにより解錠できるシートの下部には、容量21Lのラゲッジスペースを確保。一般的なサイズのフルフェイスヘルメットを1個収納できる。DC12V電源ソケットと内部照明、ETC車載器も備える。
灯火器類はすべてLED化。ヘッドライトは左右2眼式で、細くつり上がった形状とLEDならではの白さが、シャープでスタイリッシュな印象を与える。ヘッドライト上方には、同じく白でまとめられたポジションランプを装備。
体格や走行環境などに合わせて、高さおよび角度が5段階(高さは136mm幅、角度は11度幅)に切り替えられるウインドスクリーンを採用。調整は工具不要で、左側にあるダブルアクション構造のロックとノブで操作する。
シートは前後一体型。ライダー側とタンデム側の段差は少なめに設計されているが、中央部をバックレスト形状とすることで、加速時にライダーのヒップをしっかりサポートする。後席も広く、両側に別体式グラブバーを備える。
グリップの太さが通常タイプとほぼ同じで操作しやすい、スポーツグリップヒーターを標準装備。デザインと機能を両立させた樹脂製ナックルガードとの組み合わせにより、ウインターシーズンの防寒性を高めてある。
価格(消費税込み) = 銀=120万9,600円/赤=124万2,000円
アドベンチャー系のアクティブなフィーリングとコミューターの利便性を融合させたのが、2017年型として新登場したX-ADV。スポーティ&ファンな走行性能、優れた質感、そして遊び心が魅力の新感覚モデルだ。
■エンジン型式 = 水冷4ストローク並列2気筒OHC4バルブ
■総排気量 = 745cc
■ボア×ストローク = 77.0×80.0mm
■最高出力 = 40kw(54PS)/6,250rpm
■最大トルク = 68N・m(6.9kgf-m)/4,750rpm
■燃料供給 = = フューエルインジェクション
■トランスミッション =DCT6段変速
■サイズ = 全長2,230×全幅910×全高1,345mm
■ホイールベース = 1,580mm
■シート高 = 790mm
■車両重量 = 238kg
■タンク容量 = 13リットル
■Fタイヤサイズ = 120/70R17
■Rタイヤサイズ = 160/60R15
■ブレーキ形式(F/R) = 油圧式ダブルディスク/油圧式シングルディスク
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