

掲載日:2017年02月08日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川健太郎 写真・動画/山家健一 衣装協力/HYOD
イタリア本国ではV9ボバーと同時にデビューしたV9ローマーがいよいよ国内投入されることになった。Nevada750以来、20年ぶりとなる正統派ミドルクルーザーという位置づけである。
エンジンはV7シリーズに採用される空冷縦置きV型2気筒OHV2バルブをベースに排気量を850ccに拡大し、新型アルミ製シリンダーヘッドの採用による燃焼室形状の変更や、ピストンとシリンダー、動弁系の見直しによるフリクションロス低減と耐久性向上、オイルラインの改良などにより、これまでネックとされていたエンジンの発熱によるパフォーマンス低下に対応。同時に燃費と出力も向上させている。また、シリンダーヘッド内に新設された補助エアシステムと三元触媒、O2センサーとの組み合わせにより、欧州の最新排気ガス基準であるユーロ4に適応している点も含めてV9ボバーと同様の仕様となっている。
車体も同じく、高張力鋼管ダブルクレードルフレームにフロントは正立フォーク、リアはスプリングプリロード調整式ツインショックを組み合わせ、ブレンボ製対向4ピストンブレーキ(フロント)を含む前後ディスクブレーキを装備したニューデザインのアルミダイキャストホイールなど、シンプルながら充実した足まわりを採用。
電子デバイスも同様で、2チャンネルABSの他、2段階に調整できるトラクションコントロールシステム(MGCT)を採用。イモビライザーやUSBポートを標準装備する他、オプションではBluetoothでスマホをリンクできるマルチメディア・プラットフォーム(MG-MP)を用意するなど、現代的な装備も充実させている。
ボバーとの違いはフロントに19インチホイールを採用し、アップタイプのハンドルバーを装備するなど、よりクルーザーらしいシルエットとアップライトなライディングポジションが与えられている点。細かい部分ではシートやリアフェンダーのデザイン、光沢感のあるカラーリングやメッキパーツを多用していることなどが挙げられる。
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