

掲載日:2016年09月07日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川健太郎 写真・動画/山家健一 衣装協力/HYOD
伝統の空冷縦置きV型2気筒OHV2バルブ853ccエンジンを搭載。V7シリーズをベースにボア・ストロークともに拡大して排気量アップし、シリンダー&シリンダーヘッド、ピストン、オイルラインなどを刷新するなど、クランクケース以外は新設計となった。
シリンダーヘッド内部に補助エアシステムを新設、三元触媒やO2センサーを装備するなど欧州の新排気ガス基準「ユーロ4」に対応するなど環境性能も高められた。ロゴ入りの新作ヘッドカバーを採用するなどV9専用のハイグレードなディテールもポイント。
扁平タイプの薄いデザインのスチール製燃料タンク(容量15リットル)がユニーク。鮮明なオレンジカラーを使い左右非対称に塗り分けられたタンクが外観上のポイントとして強い印象を残す。
グレーステッチとパイピングを施されたシートがノスタルジックでお洒落。ほぼフラットな形状で着座位置の自由度は抜群。滑りにくい素材でホールド感がありタンデムもしやすい。
シートはメインキーで簡単に脱着可能。スペースはわずかで最低限の車載工具が納まるのみ。ロゴ入りのサイドカバーはスチールに見えるが実はアルミ製というこだわり様。
フロント足まわりは正立フォークとブレンボ製対向4ピストンキャリパー&シングルディスク、アルミ鋳造ホイールの組み合わせ。ハイプロファイルの16インチ、130サイズタイヤがボバーらしさを強調。前後フェンダーともスチール製を採用するなどディテールの質感へのこだわりが光る。
リヤまわりはドライブシャフト一体型スイングアームとプリロード調整付きツインショック、2ピストンキャリパー&シングルディスクの組み合わせ。リヤタイヤも16インチ、150サイズでフロントとのバランスも良い。マフラーはオーソドックスな左右2出し。
丸目1灯のヘッドライトは一般的なマルチリフレクタータイプを採用。クリアレンズのウインカーと合わせてシンプルなイメージでまとめられている。
一文字タイプのハンドルバーにデザインされたスイッチボックスをマウント。現代のバイクらしく、メーターのモード切り換えスイッチ、トラクションコントロールのボタンなどが配置されている。
スマホなどのITガジェットに対応するUSBポートをステアリングヘッド下の右サイドに配置。防犯対策用のイモビライザーも標準装備する。
ステップまわりはホルダー、バー、ペダルなどすべてのパーツが高級感のあるアルミ製。ステップ位置も自然な前寄りで、快適かつスポーティなライポジとなっている。操作性も良い。
ホワイトパネルに細めのブラックレターのアナログ式速度計と、その中に控えめに設けられたデジタル表示が、シンプルで上質な雰囲気をかもし出すメーターまわり。
価格(消費税込み) = 124万8,000円
※表示価格は2016年9月現在
モトグッツィV7シリーズの排気量を拡大した伝統の縦置きVツインエンジンを、現代的なクルーザーカスタムの流行である「ボバー」スタイルの車体に搭載した最新モデル。
■エンジン型式 = 4ストローク 空冷90度 V型2気筒 OHV2バルブ
■総排気量 = 853cc
■ボア×ストローク = 84×77mm
■最高出力 = 40.44 kW (55 HP) / 6,250 rpm
■最大トルク = 62 Nm / 3,000 rpm
■トランスミッション = 6速リターン
■サイズ = 2,185×840×1,160mm
■車両重量 = 199kg
■シート高 = 780mm
■ホイールベース = 1,465mm
■タンク容量 = 15リットル
■Fタイヤサイズ = 130/90-16
■Rタイヤサイズ = 150/80-16
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