

掲載日:2014年01月23日 試乗インプレ・レビュー
取材・写真・文/田宮 徹
新開発されたF.I.仕様の水冷単気筒エンジンは、DOHC4バルブで249ccの排気量。振動を抑制するバランサーを装備し、コンパクト化を追求するため冷却系統のサーモスタットをシリンダーヘッド内に収納している。
マスの集中化と低重心化により車体の運動性能を高めるため、マフラーはエンジン下に配置されている。この仕様にすることで、車体のスリム化も実現。大きなボックスの車体右側に、排気口がひとつ開けられている。
フロントブレーキは、セルフクリーニング性に優れたウェーブ形状の300mm径シングルディスク式。新設計の対向4ポットキャリパーが組み合わされる。フロントフォークはKYB製の倒立式で、調整機構は装備していない。
リアブレーキにも、フロント同様にウェーブ形状のディスクが使われる。ディスク径は230mmで、こちらも新作となる小型軽量な対向2ポットキャリパーが組み合わされる。前後とも、ブレーキホースはメッシュタイプだ。
プリロードの無段階調整ができるKYB製リアサスペンションを、車体右側にオフセット配置。リンクレス方式で、トラス構造のスチールパイプ製メインフレームおよびアルミキャスト製のスイングアームと、ダイレクトマウントされる。
シートはスポーティな前後分割タイプ。ライダー側は、両サイドの角を削ることで、足着き性を向上。タンデム用は、小さめながらフラットな座面で、左右には小ぶりだが確実にグラブできるタンデムグリップを装備している。
ライダーシートとタンデムシートの間に設けられたキーシリンダーを解錠することで、タンデムシートを取り外すことができる。内部は小物入れになっていて、車載工具や書類などを収納可能。意外と奥行きがある構造だ。
アルミ製テーパー形状のハンドルバーは、ストリートファイターイメージのフラットで幅広な設定。鍛造アルミ製のトリプルクランプも採用する。すっきりとしたハンドルまわりで、大きな液晶メーターが存在を主張する。
メーターはフル液晶表示タイプ。バーグラフによってエンジン回転数や残燃料、水温を表示。デジタルで速度、オド、ツイントリップ、時刻、ギアポジションを表示する。昼夜とも視認性は良好だ。
マルチリフレクター式の1灯式異形ヘッドライトを採用。遠くから見るとカマキリの頭などをイメージさせるこのヘッドライトが、ひとつのデザイン的な特徴となっている。ウインカーは前後ともクリアレンズタイプ。ハザード機構もある。
エッジが効いたデザインのリアまわり。小さめにデザインされたテールランプにはLEDが使われている。ウインカーはクリアレンズタイプ。ライセンスホルダーはテールカウル下部から別体式で伸び、スポーティな雰囲気だ。
ライダー用のフットレストには、ラジアルマウントタイプのステッププレートが使われている。スペーサーを取り外すことで、前側に30mm移設することも可能なポジション可変式。ステップバーのグリップ性は良好。
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