

掲載日:2014年01月09日 試乗インプレ・レビュー
取材・文/佐川 健太郎 写真・動画/山家 健一 衣装協力/HYOD
『1200 Sport 4V ABS』に搭載される空冷V型2気筒SOHC 4バルブ 1,151ccエンジンは、パフォーマンスクルーザー『Griso 8V』(グリーソ)に採用された新開発の“クワトロバルボーレエンジン”がべース。「クワトロ」=「4」の文字通り、1シリンダー当たり吸排気2本ずつ4本のバルブを持つことに由来している。車体のグラフィックには“8V”と刻まれているが、これは2気筒合計の意味で、グリーソも同じである。
エンジンはクランク軸を進行方向に搭載し、ドライブシャフトを通じて出力を後輪に伝える、いわゆる“縦置きVツイン”と呼ばれるモトグッツィ独特の、昔から変わらないエンジンレイアウトながら、内部の構成パーツは約75%を新設計とし、4バルブ化だけでなくSOHC方式を採用するなど、より高効率タイプに進化していることが大きな特徴だ。さらに最新スペックではABSが標準装備されている。
フレームはエンジンを剛性メンバーの一部として活用する、高張力鋼ダブルクレドールタイプを採用。駆動系には片持ち式スイングアームの中にドライブシャフトとファイナルギアを格納した“CARC”が採用され、メンテナンス性と静寂性にも貢献している。サスペンションはフロントにφ45mmインナーパイプ径の正立フォーク、リアにはリンク式モノショックを備えた前後フルアジャスタブル対応で、ブレーキもフロントがφ320mmダブルディスクに4ピストンキャリパー、リアにφ282mmディスクに2ピストンを備えた前後ブレンボ製とするなど、スポーティな走りに応えるハイグレードな足回りとなっている。
エルゴノミックデザインを取り入れた快適なライディングポジションと、防風効果の高いミニカウル、そして23リットルの大容量タンクによるツーリング性能の高さはもちろん、新世代モトグッツィに相応しい流麗なスタイリングや、質感漂うメーターをはじめとする凝ったディテールなども含め、通常のネイキッドの枠に収まらない個性が魅力のモデルとなっている。
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!